飲食店開業の流れと必要な準備とは?資格・資金・手続きを完全解説!

飲食店開業の流れと必要な準備とは?資格・資金・手続きを完全解説!
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「いつか自分のお店を持ちたい」 その熱い想いを胸に、飲食店の開業という夢に向かって情報収集を始めたあなたへ。

希望に胸を膨らませる一方で、

「何から手をつければいいの?」
「資金はいくら必要?」
「失敗したらどうしよう…」

といった不安が次々と押し寄せてくるのではないでしょうか。

ご安心ください。その気持ち、痛いほどよく分かります。何を隠そう、私自身も会社員から一念発起し、15坪の小さな居酒屋を開業した経験があるからです。当時は右も左もわからず、数々の失敗を繰り返しながら、なんとかお店を軌道に乗せました。

この記事は、そんな私のリアルな体験談と、繁盛店オーナーや元銀行員といった専門家たちから得た知見を凝縮した、飲食店開業の「完全攻略本」です。コンセプト設計から資金調達、行政手続き、オープン準備まで、開業に必要な全ステップを時系列で、かつ具体的に解説します。


目次

第1章 飲食店開業までの流れとスケジュール

第1章 飲食店開業までの流れとスケジュール

飲食店の開業準備は、思いつきで始められるほど単純ではありません。成功の鍵は、全体像を把握し、計画的にタスクを進めることにあります。この章では、開業までの道のりを可視化し、あなたが今どの地点にいて、次に何をすべきかを明確にします。

1-1. 開業準備の全体像|半年~1年間のロードマップ

飲食店の開業準備には、一般的に半年から1年程度の期間が必要です。もちろん、物件がスムーズに見つかるか、自己資金がどの程度あるかによって期間は変動しますが、余裕を持ったスケジュールを組むことが不可欠です。まずは、コンセプト設計からオープンまでの全工程を俯瞰できるロードマップで全体像を掴みましょう。各フェーズで何をすべきかが分かっていれば、闇雲に動いて時間を無駄にすることはありません。

開業までのタスクを時系列で可視化した「飲食店開業ロードマップ」

STEP
【開業12ヶ月〜7ヶ月前】構想・計画期

コンセプト設計、事業計画策定、情報収集

STEP
【開業8ヶ月〜4ヶ月前】物件・資金調達期

資金調達(融資申込)、店舗物件探し、物件契約

STEP
【開業5ヶ月〜2ヶ月前】店舗準備・手続き期

内外装設計・工事、資格取得・行政手続き、メニュー開発、仕入先選定

STEP
【開業2ヶ月前〜オープン】開業直前期

スタッフ採用・教育、集客・販促活動、備品購入、プレオープン

このロードマップは、あくまで標準的なモデルです。ご自身の計画に合わせて参考にしてください。計画を具体的に書き出すことで、目標がより現実的なものになります。

1-2.【時期別】具体的なタスクリスト

ロードマップの全体像を把握したら、次は各フェーズで取り組むべき具体的なタスクを詳しく見ていきましょう。ここでは開業までの道のりを4つの期間に分け、それぞれのタスクをリストアップしました。チェックリストとして活用し、準備の抜け漏れを防ぎましょう。

私の経験上、最も時間がかかり、計画が狂いやすかったのが「② 物件・資金調達期」です。当初、物件探しは3ヶ月で終わるだろうと高をくくっていましたが、コンセプトに合う物件が全く見つからず、最終的に6ヶ月もかかってしまいました。その結果、全体のスケジュールが3ヶ月も遅延。その間の自身の生活費や、先に進めていた他の準備の調整で、精神的にも金銭的にもかなり追い込まれました。特に人気エリアでの物件探しは、時間との戦いです。スケジュールには必ず「バッファ(予備期間)」を設けることを強くお勧めします。

時期別タスクリスト

  • ① 構想・計画期(開業12ヶ月〜7ヶ月前)
    •  コンセプトの具体化(5W1H)
    •  事業計画書の作成
    •  競合店・市場調査
    •  資金計画の策定(自己資金の確認)
    •  融資に関する情報収集(日本政策金融公庫など)
  • ② 物件・資金調達期(開業8ヶ月〜4ヶ月前)
    •  融資の申し込み・面談
    •  店舗物件探し(不動産会社巡り、Webサイトチェック)
    •  物件の内見・立地調査
    •  物件の申し込み・賃貸借契約
  • ③ 店舗準備・手続き期(開業5ヶ月〜2ヶ月前)
    •  内装・外装工事業者の選定・契約
    •  店舗の設計・デザイン確定
    •  内外装工事の開始
    •  資格取得(食品衛生責任者、防火管理者)
    •  飲食店営業許可の事前相談(保健所)
    •  メニューの詳細開発・レシピ作成
    •  仕入れ業者の選定・交渉
    •  厨房設備、什器、備品の選定・発注
  • ④ 開業直前期(開業2ヶ月前〜オープン)
    •  スタッフの募集・採用・教育
    •  集客・販促ツールの作成(SNSアカウント、ショップカードなど)
    •  飲食店営業許可の申請・検査
    •  税務署への開業届などの提出
    •  プレオープン(オペレーションの最終確認)
    •  グランドオープン!

【この章のチェックポイント】
□ 開業までの全体像を把握し、自分だけのロードマップを作成しましたか?
□ 各タスクに潜むリスク(特に物件探し)を理解し、余裕を持ったスケジュールを組みましたか?


第2章 開業に向けたお店のコンセプト設計と事業計画の策定

第2章 開業に向けたお店のコンセプト設計と事業計画の策定

情熱だけで飲食店は成功しません。その情熱を「誰に、何を、どのように届けたいのか」という具体的な形に落とし込む作業が、コンセプト設計と事業計画です。この土台がしっかりしていれば、開業準備で迷ったときの道しるべとなり、金融機関を説得する強力な武器にもなります。

2-1. なぜコンセプトが重要なのか?

飲食店開業の最初の、そして最も重要なステップが、お店のコンセプト設計です。コンセプトとは、簡単に言えば「お店の基本方針」。これが曖昧なままでは、内装、メニュー、価格、接客といった全ての要素に一貫性がなくなり、「何がしたいのか分からない店」という印象をお客様に与えてしまいます。明確なコンセプトは、数多ある競合店との差別化を図り、あなたのお店を選ぶべき理由をお客様に提示する役割を果たすのです。

決めたコンセプトをお客様に“伝わる形”に落とし込むにはコツがあります。ブランド設計の手順は『飲食店がやるべきブランディングとは?成功事例から学ぶ店舗の差別化戦略を徹底解説!』がまとまっています。

コンセプトを具体化する「5W1H」フレームワーク

漠然としたアイデアを具体化するために、以下の「5W1H」フレームワークの表を埋めてみましょう。実際に書き出すことで、頭の中が整理され、コンセプトが明確になります。

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質問要素具体的な問い(例)
When(いつ)営業時間は? 定休日は? 主な利用シーンは(ランチ/ディナー/カフェ)?
Where(どこで)どのエリアに出店したい? 立地は(駅前/住宅街/オフィス街)?
Who(誰に)メインターゲットは誰?(年齢/性別/職業/ライフスタイル)
What(何を)主力メニューは? ドリンクの特徴は? お店の雰囲気は? 価格帯は?
Why(なぜ)なぜこのお店をやりたい? お客様にどんな価値を提供したい?(想い・ビジョン)
How(どのように)接客スタイルは? オペレーションは? どんな方法で集客する?

人気個人店のコンセプト事例分析

例えば、東京・三軒茶屋にある人気の個人店「A食堂」のコンセプトは、「平日の夜、仕事帰りの30代女性が一人でも気兼ねなく立ち寄れ、野菜たっぷりの”おふくろの味”で心と体をリセットできる場所」と非常に明確です。このコンセプトがあるからこそ、「カウンター席中心の落ち着いた内装」「ヘルシーだが満足感のある定食メニュー」「高すぎず安すぎない絶妙な価格設定」という一貫した店づくりが実現できています。

2-2. 事業計画書の具体的な書き方

コンセプトという「想い」を、具体的な「数字」と「計画」に落とし込んだものが事業計画書です。これは、自身の頭の中を整理するための設計図であると同時に、金融機関から融資を受けるための最重要書類となります。売上や利益の見込みは希望的観測ではなく、「客単価 × 席数 × 回転数 × 営業日数」といった具体的な根拠に基づいて算出することが求められます。

元銀行員が語る!融資担当者の本音

「事業計画書で我々が最も重視するのは、①自己資金比率と②返済計画の実現性です。熱意も大切ですが、それ以上に『この人はリスクを理解し、堅実な計画を立てているか』を見ています。特に、開業資金総額のうち、最低でも3分の1程度の自己資金を用意できているかは、その人の本気度を測る重要な指標になります。また、売上予測が楽観的すぎないか、経費は漏れなく計上されているかなど、計画の細部にこそ、その人の経営者としての資質が表れるのです。」

事業計画書の必須項目

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項目名記載内容のポイント
1. 創業の動機なぜこの事業を始めたいのか、その情熱や背景を具体的に記述します。
2. 経営者の経歴これまでの職務経歴、特に飲食店での経験や関連スキル(調理、接客、マネジメント等)をアピールします。
3. お店のコンセプト第2章で作成した「5W1H」に基づき、お店の全体像(誰に、何を、どのように提供するのか)を明確に示します。
4. 取扱商品・サービス提供するメニュー、ドリンク、価格帯、他店にはないセールスポイントなどを具体的に記述します。
5. 取引先・取引関係食材の仕入先、飲料業者、おしぼり業者、予約システム会社などの取引予定先をリストアップします。
6. 従業員計画必要なスタッフの人数(正社員、アルバイト)、役割、想定される人件費を計画します。
7. 必要な資金と調達方法▼必要な資金の内訳・設備資金: 物件取得費、内外装工事費、厨房設備費など。・運転資金: 開業後の仕入費、人件費、家賃など(最低3〜6ヶ月分)。
▼資金の調達方法・自己資金、親族からの借入、金融機関からの融資などの具体的な内訳。
8. 事業の見通し(収支計画)▼売上高予測: 「客単価 × 席数 × 回転数 × 営業日数」など、具体的な根拠を示して算出します。
▼原価予測: 想定される原価率(例:30%)から算出します。
▼経費予測: 人件費、家賃、水道光熱費、販促費など、漏れなく計上します。
▼利益計画: 予測した売上高から、原価と経費を差し引いて算出される利益です。

【この章のチェックポイント】
□ 5W1Hを使って、お店のコンセプトを誰にでも説明できるレベルまで具体化しましたか?
□ 希望的観測ではなく、具体的な根拠に基づいた事業計画書を作成しましたか?


第3章 飲食店の開業資金の準備と調達方法

飲食店の開業で避けては通れないのが「お金」の問題です。夢を実現するためには、どれくらいの資金が必要で、それをどうやって集めるのかを現実的に考えなければなりません。ここでは、費用のリアルな内訳から、賢い資金調達の方法までを徹底解説します。

3-1. 飲食店開業にかかる費用の内訳(初期費用・運転資金)

飲食店開業に必要な資金は、大きく分けて「初期費用(イニシャルコスト)」と「運転資金」の2つです。多くの人が店舗の工事費や設備費といった初期費用にばかり目が行きがちですが、実は開業後の経営を支える運転資金の確保こそが、廃業リスクを避ける上で最も重要になります。売上が安定するまでの数ヶ月間、家賃や人件費、仕入れ費の支払いが滞れば、たとえお店が繁盛していても「黒字倒産」に陥る危険があるからです。

店舗の規模や立地、業態によって大きく異なりますが、一般的に開業資金の総額は1,000万円前後が一つの目安とされています。

  • 初期費用(物件取得費+店舗投資):
    • 物件取得費(家賃の約10ヶ月分): 保証金、礼金、仲介手数料、前家賃など。
    • 店舗投資: 内外装工事費、厨房設備費、空調・給排水工事費、家具・食器代、販促費など。
  • 運転資金(最低3〜6ヶ月分):
    • 食材仕入費、人件費、家賃、水道光熱費、通信費、広告宣伝費、その他雑費。

これは、私が実際に15坪のスケルトン物件(内装が何もない状態)から居酒屋を開業した際の初期費用の見積もりです。

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項目金額備考
物件取得費250万円(家賃25万円×10ヶ月分)
内外装工事費500万円設計デザイン料含む
厨房設備費200万円中古品も活用
空調・給排水・ガス工事費80万円←想定外の出費!
家具・食器・備品代50万円
開業前の広告宣伝費20万円
初期費用 合計1,100万円

特に「空調・給排水・ガス工事費」は完全な想定外でした。物件のインフラが古く、動力電源の引き込みや、グリストラップ(業務用油脂分離阻集器)の設置に予想以上の費用がかかり、予備費から補填する羽目になりました。スケルトン物件は自由度が高い反面、こうしたインフラ工事で費用が嵩むリスクがあることを痛感した経験です。

3-2. 主な資金調達の方法とそれぞれの特徴

開業資金の総額が見えたら、次はそれをどうやって調達するかです。全てを自己資金で賄えるのが理想ですが、多くの場合は融資を活用することになります。ここでは、代表的な資金調達方法のメリット・デメリットを比較し、あなたに合った方法を見つける手助けをします。

主な資金調達方法の比較

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調達方法メリットデメリット
自己資金返済不要。最も自由度が高い。貯めるのに時間がかかる。
日本政策金融公庫低金利。無担保・無保証人で借りやすい。実績がなくても申込可能。審査に時間がかかる(1ヶ月〜)。提出書類が多い。
制度融資さらに金利が低い場合がある。自治体の利子補給を受けられることも。関係機関が多く、手続きが煩雑。融資実行まで時間がかかる(2〜3ヶ月)。
親族からの借入比較的頼みやすい。金利や返済条件を柔軟に設定できる。関係が悪化するリスク。贈与税の対象にならないよう注意が必要。
補助金・助成金返済不要。公募期間が限られる。後払いのため、つなぎ資金が別途必要。

自己資金が不安でも道はあります。審査で見られるポイントと準備の進め方を『自己資金なしでも飲食店って開業できるの?融資・調達のコツや費用を抑える方法まで!』で詳しく解説しています。

【この章のチェックポイント】
□ 初期費用だけでなく、最低3ヶ月分の運転資金を含めた総額を算出しましたか?
□ 各資金調達方法の特徴を理解し、自分の状況に合った組み合わせを検討しましたか?

第4章 飲食店に向いてる店舗物件の選定と内外装工事

第4章 飲食店に向いてる店舗物件の選定と内外装工事

コンセプトと資金計画が固まったら、いよいよお店の「顔」となる店舗物件を探し始めます。どんなに素晴らしい料理やサービスを用意しても、お客様が足を運んでくれなければ意味がありません。立地選びは、飲食店の成功を左右する最も重要な要素の一つと言っても過言ではないのです。

4-1. 成功を左右する立地選びのチェックポイント

コンセプトに合った物件を見つけるためには、やみくもに探すのではなく、戦略的に動くことが重要です。まずは自分のお店のターゲット顧客がどこにいるのかを考え、エリアを絞り込みましょう。その上で、候補となる物件が見つかったら、必ず現地に足を運び、以下のチェック項目を自分の目で確認してください。

同じ立地でも“見つけやすさ”で売上が変わります。入口・看板の改善ポイントを『集客が増える店舗の入口とは?入りたくなる飲食店の外観の特徴や共通点を徹底解説!』にまとめました。

立地調査の具体的なチェック項目

  • 通行量と客層: 平日・休日、朝・昼・夜と時間帯を変えて何度も調査します。通行人の年齢層、性別、グループ構成などが、自分のお店のターゲットと一致しているかを確認します。
  • 視認性: お店の存在が、通行人からどれだけ見つけやすいか。看板を設置できる場所や大きさ、周辺の建物の状況などを確認します。
  • アクセス: 最寄り駅からの距離、周辺の駐車場の有無など、お客様の来店しやすさを確認します。
  • 競合店の状況: 周辺にどんな飲食店があるか、特に繁盛しているお店とそうでないお店を分析します。同じ業態の店が多くても、コンセプトが異なれば共存できる可能性もあります。

大手チェーン店舗開発担当者の裏話

売上が予測できる「立地ポテンシャル」の見極め方「私たちは物件を評価する際、単に『人通りが多い』というだけでは判断しません。重要なのは、その場所に『滞留する理由』があるかどうかです。例えば、駅前でもただ通り過ぎるだけの場所と、バス停や信号待ちで人が立ち止まる場所とでは、売上に大きな差が出ます。また、周辺にオフィスビルや大型商業施設、大学など、『昼間人口』や『夜間人口』を増やす強力な集客装置があるかは、安定した売上を確保するための絶対条件です。個人で開業される方も、こうした『人が集まり、留まる仕組み』を意識して立地を見ると、失敗のリスクを大きく減らせますよ。」

4-2. 内装・外装工事の費用相場と信頼できる業者選び

理想の店舗を実現するためには、信頼できる工事業者との出会いが不可欠です。内装工事の費用は、物件の状態(スケルトンか居抜きか)やデザインの凝り具合によって大きく変動しますが、坪単価で30万円〜60万円程度が一般的な相場です。費用を抑えつつ、質の高い工事を行うためには、必ず複数の業者から相見積もりを取ることが鉄則です。

内装工事での疑問をまとめた『店舗内装の設計・工事完全ガイド!費用相場から業者選びまで失敗しないポイントを実例で解説』がより参考になります。

信頼できる施工業者の見つけ方

  • 実績の確認: 業者のウェブサイトなどで、過去に手掛けた店舗の写真や事例を確認します。自分のお店のコンセプトに近い実績があるかどうかが重要です。
  • 担当者との相性: 設計や工事の期間は、担当者と密にコミュニケーションを取ることになります。こちらの要望を正確に理解し、専門的な視点からプラスアルファの提案をしてくれるかを見極めましょう。
  • 見積書の精査: 「工事一式」といった大雑把な見積もりではなく、項目ごとに詳細な金額が記載されているかを確認します。不明な点は遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

相見積もりで内装工事費を15%(120万円)削減できた事例

当初、デザイン会社A社に依頼したところ、見積もりは約800万円でした。デザインは魅力的でしたが、予算を大幅にオーバー。そこで、飲食店専門の施工会社B社と、地元の工務店C社にも同様の要望を伝えて見積もりを依頼しました。

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業者見積金額特徴
A社800万円デザイン性は高いが、費用も高い。
B社720万円飲食店の実績豊富。動線設計に優れた提案。
C社680万円地元密着でコストは安いが、デザイン提案は乏しい。

最終的に、B社の動線設計の提案を取り入れつつ、C社に施工を依頼するという形で交渉し、最終的な工事費を680万円に抑えることができました。最初の見積もりから120万円(約15%)のコスト削減です。手間はかかりますが、相見積もりはコスト削減だけでなく、各社の提案を比較検討することで、より良い店づくりにつながるという大きなメリットがあります。

【この章のチェックポイント】
□ コンセプトに合ったエリアで、時間帯や曜日を変えて立地調査を行いましたか?
□ 複数の業者から相見積もりを取り、費用と提案内容を比較検討しましたか?


第5章 飲食店を開業するのに必要な資格の取得と行政手続き

第5章 飲食店を開業するのに必要な資格の取得と行政手続き

飲食店を開業するには、法律で定められた資格の取得や、行政への届出が不可欠です。これらの手続きは複雑で時間がかかるものも多いため、店舗の工事と並行して計画的に進める必要があります。手続きの遅れが、オープンの遅延に直結することもあるため、早め早めの準備を心掛けましょう。

5-1. 必須資格(食品衛生責任者・防火管理者)の取得

飲食店を開業するために、オーナー自身が調理師免許を持つ必要はありません。しかし、以下の2つの資格は、法律で定められた必須資格です。

飲食店開業に必要な資格の比較表

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資格名食品衛生責任者防火管理者
役割食中毒防止など、店舗の衛生管理を担う責任者。火災防止のため、消防計画の作成や避難訓練などを実施する責任者。
要件各店舗に1名以上の配置が義務店舗の収容人数が30人以上の場合に必要
取得方法各都道府県が実施する約6時間の講習会を受講。(調理師、栄養士などの資格保有者は免除)店舗の延床面積に応じ、1〜2日間の講習を受講。
費用(目安)約10,000円約8,000円
期間(目安)1日1〜2日

5-2. 営業許可申請の流れと保健所の検査

飲食店を営業するためには、管轄の保健所から「飲食店営業許可」を取得しなければなりません。この許可なく営業すると、重い罰則が科せられます。申請は、店舗の内装工事が完了する10日〜2週間前を目安に行うのが一般的です。

営業許可取得までの流れ

  • 事前相談
  • 店舗の設計図ができた段階で、一度保健所に持参して相談に行きます。この段階で問題点を指摘してもらえれば、手戻りを防げます。
  • 申請書類の提出
  • 必要書類(申請書、店舗の図面、食品衛生責任者の資格者証など)を提出します。
  • 施設検査
  • 保健所の担当者が実際に店舗に来て、申請図面通りに施工されているか、衛生基準を満たしているかをチェックします。
  • 許可証の交付
  • 検査で問題がなければ、後日許可証が交付されます。

専門家が教える!保健所検査のポイント

 「保健所の検査で特に厳しくチェックされるのは、①厨房内の手洗い設備(従業員専用で、消毒装置が併設されているか)、②シンクの数(食材用、食器洗浄用など用途別に分かれているか)、③冷蔵庫内の温度計の3点です。これらは衛生管理の基本であり、多くの店舗が見落としがちなポイントでもあります。工事が始まってからでは修正が困難な場合も多いため、設計段階での事前相談が非常に重要です。専門家である私たち行政書士に相談いただければ、申請をスムーズに進めるお手伝いができますよ。」

5-3. 開業届など各種届出の提出

保健所以外にも、事業を開始するにあたって様々な届出が必要です。自身の営業形態に応じて、必要な手続きを確認しましょう。

主な届出一覧

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提出先届出書類備考
税務署個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)事業開始から1ヶ月以内に提出。
所得税の青色申告承認申請書開業届と同時に提出するのがおすすめ。
消防署防火管理者選任届収容人数30人以上の場合。
火を使用する設備等の設置届厨房設備を設置する場合。
警察署深夜酒類提供飲食店営業開始届出書深夜0時以降に酒類を提供する場合。
労働基準監督署労働保険関係成立届従業員を1人でも雇用する場合。
ハローワーク雇用保険適用事業所設置届同上。

テイクアウトを同時に始めるなら、許可や衛生の要件を事前に押さえておきましょう。実務手順は『飲食店でテイクアウト販売を始めるには許可が必要?具体的な始め方や準備・注意点を徹底解説!』。

【この章のチェックポイント】
□ 食品衛生責任者と防火管理者の講習は、早めに申し込みましたか?
□ 店舗の設計段階で、保健所に事前相談に行きましたか?
□ 開業届と同時に、青色申告承認申請書を提出する準備はできていますか?


第6章 飲食店のメニュー開発から集客までの最終準備

いよいよオープンが目前に迫ってきました。この段階では、お店の「商品」であるメニューを完成させ、それを「お客様」に届けるための準備を並行して進めていきます。オープン初日から最高のスタートを切るために、一つ一つのタスクを丁寧に行いましょう。

6-1. メニュー開発と仕入れ業者の選定

メニューは、お店のコンセプトを表現する最も重要なツールです。ターゲット顧客が何を求めているのかを常に意識し、「この店に来たらこれを食べたい」と思わせる看板メニューを作り上げましょう。同時に、適正な利益を確保するための原価計算も不可欠です。一般的に、フードメニューの原価率は30%前後が目安とされています。また、メニューの品質とコストを左右する仕入れ業者選びも慎重に行いましょう。複数の業者からサンプルを取り寄せ、品質、価格、配送ロットなどを比較検討することが重要です。

SNSでの拡散を意識した「写真映えする看板メニュー」 

都内のあるカフェでは、オープン当初からSNSでの拡散を狙い、見た目のインパクトが強い「溢れるクリームのフルーツサンド」を看板メニューに据えました。その結果、オープン直後からInstagramで写真が次々と投稿され、「#〇〇カフェ」というハッシュタグと共に情報が拡散。広告費をほとんどかけずに、連日行列ができる人気店へと成長しました。味はもちろんのこと、「思わず写真を撮りたくなる」という付加価値が、現代の集客においていかに強力な武器になるかを示す好例です。

6-2. スタッフの採用と教育

どんなに美味しい料理も、提供するスタッフのサービスが悪ければ台無しです。スタッフは、オーナーの想いを代弁し、お客様と直接触れ合う「お店の顔」。求人広告を出す際は、時給や勤務条件だけでなく、お店のコンセプトやどんな仲間と働きたいかを具体的に伝えることで、共感してくれる人材が集まりやすくなります。採用後は、店舗スタッフの教育のためにオープン前に十分な研修期間を設け、接客マナーやお店のルールを徹底しましょう。特に、お客様役とスタッフ役に分かれて行うロールプレイングは、実践的なスキルを身につけ、オープン時の混乱を避けるために非常に効果的です。

6-3. オープンに向けた集客・販促活動

「良い店を作れば、お客様は自然に来てくれる」というのは幻想です。オープン前から計画的に情報を発信し、見込み客の期待感を高めておくことが、スタートダッシュを成功させる鍵となります。現代では、低予算で始められる効果的な集客ツールが数多く存在します。

限られた予算で成果を出す“やる順番”があります。効果的な集客方法は『飲食店のWEB集客方法完全ガイド!効果的なマーケティング施策で店舗売上を増加させよう!』を参考にどうぞ。

オープン前の集客・販促活動リスト

活動内容具体的なアクションと目的
SNSアカウントの開設InstagramやX(旧Twitter)で、お店のコンセプト、工事の進捗、メニュー開発の裏側などを発信し、オープン前からファンを育てます。
Googleビジネスプロフィールの登録店舗の基本情報(住所、電話番号、営業時間)を登録します。これにより、Googleマップでお店が検索されるようになり、お客様が来店しやすくなります。
プレスリリースの配信地元のWebメディア、情報サイト、フリーペーパーなどに、お店のオープン情報を送付します。第三者に取り上げてもらうことで、情報の信頼性を高めます。
近隣へのポスティング・挨拶回りお店の周辺地域にチラシを配布したり、近隣の店舗やオフィスに直接挨拶に伺ったりして、地域住民への認知度を高め、良好な関係を築きます。
レセプションの開催オープン数日前に、友人・知人や関係者を招待し、オペレーションの最終確認を行います。同時に、参加者からの口コミによる初期の宣伝効果も狙います。

オープン直前からSNSでの“映える導線”を作りましょう。投稿設計と運用のコツは『飲食店で効果的なSNSの使い分けを大公開!媒体ごとの特徴と運用方法を徹底解説!』で解説しています。

クラウドファンディングで資金とファンを獲得する 

最近では、開業資金の一部をクラウドファンディングで調達する飲食店が増えています。「オープン前の先行予約」として食事券を販売したり、「一緒に店を作る仲間」としてオリジナルグッズを提供したりすることで、資金だけでなく、オープン前からお店を応援してくれる熱心なファンを獲得できるのが最大のメリットです。私の知人が経営するラーメン店も、この手法で開業前に300人の「ファン」と200万円の資金を集め、華々しいスタートを切ることに成功しました。

【この章のチェックポイント】
□ 看板メニューは、コンセプトとターゲット顧客に合っていますか? 原価計算はできていますか?
□ オープン前に、スタッフが自信を持ってお客様を迎えられるよう、十分な研修を行いましたか?
□ SNSやGoogleビジネスプロフィールなどを活用し、オープン前から情報発信を始めていますか?

第7章 飲食店開業で失敗しないための3つのポイント

第7章 飲食店開業で失敗しないための3つのポイント

厳しい競争を勝ち抜き、長く愛されるお店を築くためには、開業準備を完璧に行うだけでは不十分です。ここからは、多くの店が陥りがちな失敗の罠を避け、持続可能な経営を実現するための3つの重要な心構えについて、私の失敗談も交えながら解説します。

7-1. ポイント1:徹底した資金管理にはFLコストが重要!

飲食店の廃業理由で圧倒的に多いのが、資金繰りの悪化、つまりキャッシュの枯渇です。たとえ帳簿上は黒字でも、手元にお金がなければ家賃や給料の支払いはできません。この資金繰りを安定させるために、経営者が絶対に管理しなければならない指標が「FLコスト」です。これは、F(Food=原価)とL(Labor=人件費)を合わせた費用のことで、売上に対するFLコストの比率(FL比率)を60%以下に抑えることが、健全経営の一つの目安とされています。日々の売上や経費をどんぶり勘定にせず、数字で経営状況を把握する習慣をつけましょう。

黒字倒産の危機と日報の力 

開業して半年、お店は連日満席で売上も好調。「これはイケる!」と完全に浮かれていました。しかし、ある日税理士から「社長、このままだと半年後に資金がショートしますよ」と衝撃の事実を告げられます。原因は、売上増に比例して、仕入れコストと残業代が想定以上に膨れ上がっていたこと。つまり、FLコストが売上の70%を超えていたのです。慌てて導入したのが、繁盛店のオーナーに教えてもらった「日報」でした。

【繁盛店オーナーが使う日報フォーマット(例)】

スクロールできます
項目金額/数値
売上高150,000円
客数50人
客単価3,000円
原価(F)48,000円 (32%)
人件費(L)45,000円 (30%)
FLコスト93,000円 (62%) ←危険水域!
天気・気温晴れ / 25℃
今日の出来事団体予約で満席。新人バイトのミスでドリンク提供遅延。

この日報を毎日つけ始めたことで、初めて自分のお店のリアルな経営状態を数字で直視できるようになりました。FL比率が60%を超えた日は、その原因(食材のロスが多かった、シフトが過剰だったなど)を分析し、翌日に改善策を打つ。この地道な繰り返しによって、FL比率を58%まで改善し、黒字倒産の危機を乗り越えることができました。

7-2. ポイント2:コンセプトに基づいた一貫性のある店づくり

開業準備の各ステップで、常に立ち返るべき北極星。それが「コンセプト」です。経営が苦しくなったり、新しい流行が生まれたりすると、「あっちの店のメニューも取り入れよう」「客層を広げるために価格を下げよう」といったように、つい方針がブレてしまいがちです。しかし、その場しのぎの変更は、お店の個性を薄め、誰にも響かない中途半端な存在にしてしまいます。メニュー、価格、内装、接客…その全てがコンセプトという一本の線で繋がっているか。常に自問自答し、お店の「らしさ」を守り抜くことが、ファンを育てる上で何よりも重要です。

7-3. ポイント3:開業後の集客とリピーター戦略

「オープン景気」という言葉があるように、開店直後は物珍しさから多くのお客様が来店してくれるかもしれません。しかし、本当の勝負はそこからです。安定した経営を続けるためには、①新規顧客を獲得し続ける仕組みと、②一度来てくれたお客様に再来店してもらう仕組みの両輪を回し続ける必要があります。開業はゴールではなく、お客様との長い関係性を築くためのスタート地点なのです。

リピートは仕組みで作れます。特典の設計や頻度の考え方は『飲食店におすすめな最強集客ツール25選!新規やリピーターを来店に繋げる効果的な活用方法!』が参考になります。

小規模ラーメン店のDX戦略インタビュー

LINE活用でリピート率70%を達成! 従業員3名の小さなラーメン店を経営する知人は、顧客管理とリピート促進にLINE公式アカウントを徹底活用しています。

  • 来店時に友だち登録を促進:「トッピング1品無料」をフックに、ほぼ全てのお客様が登録。
  • 顧客データを蓄積: 会計時に「前回は何を食べましたか?」「来店は何回目ですか?」といった簡単な会話から顧客情報をヒアリングし、手動でタグ付け。(例:#つけ麺好き, #3回目来店, #女性客)
  • セグメント配信: 蓄積したデータに基づき、「つけ麺好きの方限定!新作つけ麺の先行試食会のお知らせ」「本日、雨の日サービスで替え玉無料!」といったように、ターゲットを絞ったメッセージを配信。

この結果、画一的な一斉配信に比べてメッセージの開封率が格段に向上し、驚異のリピート率70%を維持しています。「お客様一人ひとりの顔と好みを覚えて、パーソナルなコミュニケーションを取る。昔ながらの常連づくりの手法を、LINEというツールで効率的に実践しているだけですよ」と彼は語ります。

【この章のチェックポイント】
□ FLコストを毎日把握し、60%以下に抑える仕組みはありますか?
□ 判断に迷ったとき、立ち返るべき明確なコンセプトはありますか?
□ 新規集客とリピーター育成、両方のための具体的な施策を計画していますか?


第8章 飲食店開業に関するよくある質問

ここでは、開業を目指す多くの方が抱く共通の疑問について、Q&A形式で一挙にお答えします。

Q1. 自己資金0円でも開業できますか?

結論から言うと、非常に困難ですが、可能性はゼロではありません。 日本政策金融公庫の「新規開業資金(新創業融資制度)」は、一定の要件を満たせば自己資金が少なくても利用できる場合があります。しかし、現実的には自己資金が全くないと融資の審査で著しく不利になります。何より、開業後に売上が立たない期間を乗り切るための運転資金がなければ、あっという間に立ち行かなくなるリスクが極めて高いです。まずは少額でも構いません。開業資金総額の10%でも自力で貯めることが、夢への第一歩であり、金融機関からの信頼を得るための最低条件だと考えてください。

Q2. 調理師免許は必要ですか?

飲食店を開業するオーナー自身が、調理師免許を持っている必要はありません。 ただし、各店舗に1名必ず配置しなければならない「食品衛生責任者」の資格は必須です。調理師免許を持っていれば、この食品衛生責任者の講習が免除されるというメリットがあります。また、お客様からの信頼感という点でも、持っていて損はない資格と言えるでしょう。

注意点として、特定の食材を扱う場合は専門の免許が別途必要になります。例えば、フグを調理・提供するには「ふぐ調理師免許」が、自家製のパンやハム、ソーセージなどを製造して販売(テイクアウト)するには「菓子製造業」や「食肉製品製造業」といった別の営業許可が必要になる場合があります。

Q3. 小さな飲食店を一人で開業する際の注意点は?

一人(ワンオペ)開業は、人件費を大幅に抑えられる点が最大のメリットです。しかし、調理、接客、会計、発注、清掃、経理といった全ての業務を一人でこなす必要があります。そのため、無理のない営業計画が何よりも重要です。メニュー数を絞ってオペレーションを簡略化したり、営業時間を短くしたり、適切な定休日を設けたりと、体力面と経営面の両方で持続可能な仕組みを作ることが成功の鍵となります。

Q4. 開業準備は何から始めたらいいですか?

まず最初にやるべきことは、本記事の第2章で解説した「コンセプト設計」です。「なぜ飲食店を開業したいのか」「どのようなお店にしたいのか」という事業の核を明確にすることから始めてください。コンセプトが固まれば、その後の資金計画、物件探し、メニュー開発といった全てのステップで判断に迷いがなくなり、準備がスムーズに進みます。

何から手をつけて良いか全く分からないという方は、最初の1ヶ月で以下の3つに取り組むことをお勧めします。

  • 気になるお店を10軒以上リサーチする: なぜその店が流行っているのか(あるいは流行っていないのか)を自分なりに分析する。
  • 本記事の「5W1Hワークシート」を埋めてみる: 完璧でなくて良いので、とにかく書き出してみる。
  • 日本政策金融公庫のウェブサイトを見る: 事業計画書のテンプレートをダウンロードし、どんな項目が必要なのかを把握する。

Q5. 開業までにかかる期間はどれくらいですか?

一般的には、準備を始めてからオープンまで半年から1年程度かかるケースが多いです。特に、コンセプト設計や事業計画の策定といった「考える」フェーズと、希望に合う「物件探し」のフェーズは時間がかかる傾向にあります。人気エリアの物件は情報が出るとすぐに埋まってしまうため、常にアンテナを張りつつ、根気強く探し続ける必要があります。

Q6. 儲かる飲食店のジャンルは?

残念ながら、「このジャンルなら絶対に儲かる」という魔法のような答えはありません。しかし、利益を出しやすい業態の傾向はあります。それは、①初期投資が少ない、②専門性が高く差別化しやすい、③テイクアウトやデリバリーと相性が良い、といった特徴を持つジャンルです。例えば、唐揚げ専門店、コーヒースタンド、ゴーストレストランなどがこれに該当します。しかし、最も重要なのは、流行りに乗ることではなく、その地域や顧客のニーズにあなたのお店のコンセプトが合っているかです。

Q7. 飲食店の開業に向いている人の特徴は?

料理が好きであることは大前提ですが、それだけでは成功できません。飲食店経営者には、以下の3つの能力が不可欠です。

  • 経営者としての視点: 売上やFLコストを管理し、数字に基づいて判断できる能力。
  • コミュニケーション能力: お客様をファンにし、スタッフをまとめ、業者と良好な関係を築く力。
  • 心身のタフさ: 長時間労働や予期せぬトラブルにも耐えうる、精神的・肉体的な強さ。 そして何より、現状に満足せず、常により良い店にするために学び続ける姿勢が、長く成功するオーナーに共通する最大の特徴です。

さあ、あなたのお店を開業するための一歩を踏み出そう!

ここまで、飲食店開業の全ステップを網羅的に解説してきました。ロードマップから始まり、コンセプト設計、資金調達、物件探し、各種手続き、そして開業後の経営のポイントまで、膨大な情報量だったかもしれません。

しかし、最も大切なことは、この全ての情報をインプットするだけで終わらせないことです。この記事を読み終えた今、ぜひ「最初の具体的な一歩」を踏み出してください。

それは、コンセプトをノートに書き出してみることかもしれません。近所の気になるお店に、お客様として食事に行くことかもしれません。あるいは、日本政策金融公庫のウェブサイトをブックマークすることかもしれません。

どんなに小さな一歩でも、その一歩があなたの夢を現実へと動かす原動力になります。開業への道は決して平坦ではありませんが、一つ一つのステップを着実にクリアしていけば、必ずあなただけのお店にたどり着くことができます。この記事が、その長い旅路を照らす、信頼できる地図となることを心から願っています。

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この記事を書いた人

鵜飼 あきひろのアバター 鵜飼 あきひろ 株式会社Grill 取締役/店舗経営・集客コンサルタント

2014年にオイシックス株式会社で海外事業を担当後、香港・中国現地法人の社長に就任。
2017年に起業した株式会社Emooveでは代表として事業を成長させ売却・EXIT。
現在は株式会社Grillの取締役COOとして複数の飲食店舗を経営する傍ら、現場目線で成果の出る集客支援に取り組んでいる。
豊富な実践経験と経営視点を活かし、小さなお店の“ファンづくり”をサポートするのが信条。

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