スマレジのデメリットを総まとめ!悪い評判は本当?競合他社と比較して徹底評価!

1章. スマレジ導入で後悔しないために知っておくべきデメリット一覧

高機能で人気のクラウドPOSレジ「スマレジ」は、多くの店舗で導入が進んでいますが、その多機能性や料金体系の裏には、導入前に必ず理解しておくべきデメリットが潜んでいます。「0円から始められる」という魅力的な言葉だけで判断すると、後々の店舗運営で思わぬ障壁に直面する可能性があります。本章では、費用、機能、導入・運用、サポートという4つの側面から、スマレジが抱えるデメリットを徹底的に解剖し、導入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないための判断材料を提供します。
1-1.【費用面のデメリット】想定外のコストがかかる可能性

スマレジの最大の魅力の一つは「月額0円」から導入できる手軽さですが、その裏側には事業の成長とともに段階的に増加する複雑なコスト構造が存在します。無料プランはあくまで入り口であり、店舗の規模拡大や機能追加に伴い、想定外の費用が発生する可能性を十分に認識しておく必要があります。
料金体系の全体像と隠れたコスト
スマレジの料金プランは、無料の「スタンダード」から「プレミアム」(月額5,500円/店舗)、「プレミアムプラス」(月額8,800円/店舗)、「フードビジネス」(月額12,100円/店舗)、「リテールビジネス」(月額15,400円/店舗)まで5段階に分かれています。しかし、月額料金だけで総コストを判断するのは危険です。
事業拡大に伴う追加料金 店舗の成長に応じて、見えにくい追加費用が発生する点が最大の注意点です。
- 端末台数の制限:1店舗あたりのレジ端末は3台まで、飲食店向けのハンディ端末は5台までが基本料金に含まれる上限です。これを超えると、1台あたり月額1,200円から1,540円の追加料金が発生します。
- 従量課金という名の「成長税」:商品点数が10万点、または顧客情報が10万件を超えると、従量課金制が適用されます。この料金体系の詳細は公開されておらず、別途問い合わせが必要なため、将来的なコスト予測が困難になります。
- EC連携の追加費用:小売業向けの「リテールビジネスプラン」で利用できるECサイト連携機能は、月額11,000円の基本料金に加え、月の受注件数が1,001件を超えると1件あたり33円の従量課金が発生します。
POSレジ選び以外にも店舗経費を見直したい方は、経費削減マニュアル『飲食店の経費削減完全マニュアル!すぐに効果が出るコスト最適化のアイデアをすべて大公開!』をご覧ください。
1-2. 【機能・仕様面のデメリット】特定の条件下で使いにくい点

スマレジは豊富な機能を誇りますが、その設計思想に起因するいくつかの仕様が、特定の店舗にとっては大きな制約となり得ます。
iOSエコシステムへの完全依存
スマレジのレジアプリは、iPadやiPhoneといったiOS端末でしか動作しません。これは単にAndroid端末が使えないというだけでなく、店舗のITインフラをApple製品に統一せざるを得ないことを意味します。一部、カスタマーディスプレイや勤怠管理アプリ「スマレジ・タイムカード」はAndroidでも利用できますが、店舗運営の心臓部であるレジ機能はiOSに縛られます。
大手共通ポイントプログラムの非対応
現代の集客戦略において重要な役割を果たす、Vポイント(旧Tポイント)や楽天ポイントといった大手共通ポイントサービスに、スマレジは標準で対応していません。これは、これらのポイントを貯めることを来店動機の一つとしている顧客層を取りこぼす可能性を示唆しており、競合のAirレジなどが対応している点と比べると明確な弱点です。スマレジは独自のポイント機能や、「P+KACHI」のような外部連携サービスを提供していますが、巨大な会員基盤を持つ共通ポイントの集客力は得られません。
直感的でない返品・返金操作
ユーザーレビューで頻繁に指摘されるのが、返品・返金プロセスの複雑さです。スマレジには「返品販売」と「取引キャンセル」という、目的の異なる2つの返品関連機能が存在します。前者は特定の商品をマイナス売上として処理する機能、後者は過去の取引自体を取り消す機能です。この使い分けが直感的でなく、現場スタッフの混乱を招きやすい構造になっています。さらに、決済端末を利用した現金での返金処理では、スタッフが手動で金額の頭にマイナス記号「-」を入力する必要があり、多忙な時間帯には操作ミスの原因となりかねません。
1-3. 【導入・運用面のデメリット】スムーズな店舗運営を妨げる可能性

スマレジの導入プロセスは、アカウント登録から実際の店舗運営開始まで、予想以上に時間と手間を要する可能性があります。
即日導入は不可能
Squareなどの競合サービスが申し込み当日から利用開始できるのに対し、スマレジはアカウント作成から周辺機器が手元に届くまで、通常約2週間のリードタイムが必要です。これは、急な開店やイベント出店などで即座にPOSシステムを必要とする事業者にとっては、致命的なデメリットとなります。さらに、キャッシュレス決済の導入には、カード会社の審査などで1ヶ月から4ヶ月程度の期間が追加で必要になる場合があります。
機能が大幅に制限された無料プラン
月額0円のスタンダードプランは、実質的に長期運用を想定したプランというより、機能が大幅に制限された「体験版」に近い位置づけです。複数店舗管理、本格的な顧客管理、ポイント機能、外部システム連携(API利用)、そして電話サポートといった、多くの店舗が求める中核機能がすべて有料プランでしか利用できません。時間をかけて無料プランで商品登録などを進めた結果、本当に必要な機能が使えないことに気づき、結局有料プランへの移行を余儀なくされるケースは少なくありません。
現場での学習コストと使いにくさ
スマレジはグッドデザイン賞を受賞するなど洗練されたUIを誇りますが、一方で利用者からは「使いにくい」「設定が複雑」といった声が一貫して挙がっています。特に、従来のボタン式レジに慣れたスタッフにとっては、タッチパネル操作への適応に時間が必要です。また、多機能であるがゆえに設定項目が多く、小規模店舗の運営者にとっては機能過多に感じられることもあります。さらに、「画面の文字が小さくて見にくい」という指摘は、特に年配のスタッフが多い職場ではオーダーミスに直結する深刻な問題です。
1-4. 【サポート面のデメリット】無料プランでは緊急時の対応に不安

スマレジのサポート体制は、選択する料金プランによって明確な格差が設けられており、特に無料プランや安価な有料プランを選択した店舗は、システムトラブル発生時に深刻なリスクを抱えることになります。
サポート内容の厳格な階層化
- スタンダードプラン(無料):メールサポートのみ
- プレミアムプラン(月額5,500円):メールサポートのみ
- プレミアムプラスプラン(月額8,800円)以上:電話サポートおよび有人チャットサポートが利用可能
緊急時の対応遅延リスク
この構造が意味するのは、スタンダードプランやプレミアムプランの利用店舗で、もし営業中のピークタイムにレジが動かなくなる、プリンターが反応しないといった致命的なトラブルが発生した場合、即時解決の手段がないということです。事業者はメールを送り、サポートからの返信を待つしかありません。返信は当日中であっても数時間後、あるいは翌営業日になる可能性もあり、その間の売上機会の損失は計り知れません。競合のSquareが無料プランのユーザーにも電話サポートを提供している点と比べると、これはスマレジの大きなデメリットです。
30日後の「サポートの崖」
導入後30日間は、全ての機能が試せる無料トライアル期間となっており、この期間中はプレミアムプラン相当の電話サポートなども利用できます。しかし、これは諸刃の剣でもあります。導入初期の不安な時期に手厚いサポートに慣れた後、31日目にプレミアムプラスプラン以上に加入しなければ、そのサポートが突然失われる「サポートの崖」に直面する可能性があります。
第3章. デメリットだけじゃない!それでもスマレジが選ばれる5つの強力なメリットとは?
3-1. メリット①:0円から始められる導入コストの低さ
スマレジ最大のメリットは、月額0円の「スタンダードプラン」が用意されている点です。これにより、開業したばかりの個人事業主や小規模店舗、期間限定のポップアップストアなどが、高額な初期投資なしに最新のPOSシステムを導入できます。従来のPOSレジが高価な専用ハードウェアを必要としたのに対し、手持ちのiPadやiPhoneがあれば始められる手軽さは、事業立ち上げ時の資金的な障壁を劇的に下げます。
3-2. メリット②:豊富な機能と高いカスタマイズ性
スマレジは単なるレジ機能に留まらず、店舗運営に必要なあらゆる機能を網羅しています。リアルタイムでの在庫追跡や店舗間移動が可能な高度な「在庫管理」、顧客の購買履歴や属性を管理し、販促に繋げる「顧客管理」、そして時間帯別・商品別・客層別など多角的な分析が可能な「売上分析」といった機能が、一つのプラットフォームで提供されます。
さらに特筆すべきは「スマレジ・アプリマーケット」の存在です。これにより、事業者は自店のニーズに合わせて、予約管理アプリやモバイルオーダーアプリなどを追加し、システムを柔軟にカスタマイズできます。
3-3. メリット③:多様な外部システムとの柔軟な連携
スマレジの強力なAPIは、30以上の外部サービスとの連携を可能にし、店舗全体の業務効率を飛躍的に向上させます。
- 会計ソフト連携:freee、マネーフォワード、弥生会計といった主要なクラウド会計ソフトと売上データを自動で同期
- ECサイト連携:ShopifyなどのECプラットフォームと連携し、実店舗とオンラインストアの在庫情報や売上データを一元管理
- 飲食店向けシステム連携:予約台帳サービスの「トレタ」などと連携し、予約情報と会計情報をシームレスに管理
3-4. メリット④:あらゆる業種・業態に対応できる汎用性
スマレジは、業種に特化した専用プランを用意することで、高い汎用性を実現しています。飲食店向けには、ハンディでの注文受付やキッチン伝票出力が可能な「フードビジネスプラン」、小売店向けには、発注・仕入・棚卸といった高度な在庫管理機能を備えた「リテールビジネスプラン」が提供されています。アパレル、クリニック、サービス業、さらには70店舗を超える大規模チェーンに至るまで、多岐にわたる業種での豊富な導入実績が、その対応力の高さを証明しています。
3-5. メリット⑤:有料プランの充実したサポート体制
有料プラン(プレミアムプラス以上)で提供されるサポート体制は、それ自体が強力なメリットです。365日、朝9時から夜22時まで対応可能な電話サポートは、店舗運営における「保険」とも言えます。レジのトラブルは売上に直結するため、緊急時に専門知識を持つスタッフにすぐ相談できるという安心感は、月額料金を支払う十分な価値があります。
第4章. 【料金プラン徹底比較】自分のお店に最適なスマレジのプランの選び方
4-1. 無料のスタンダードプランで出来ること・出来ないこと
月額0円の「スタンダードプラン」は、スマレジ導入のハードルを大きく下げる魅力的な入り口です。しかし、その実態は「お試し版」に近く、長期的な店舗運営を見据えた場合、多くの機能制限が存在します。
スタンダードプランで出来ること
- 基本的なレジ機能:現金、クレジット、QRコード決済など、基本的な会計処理は可能
- 基本的な売上分析:日別、月別、商品別といった基本的な売上データの確認
- 商品登録(最大1,000点):小規模店舗であれば十分対応可能な商品数を登録
- メールサポート:専門スタッフによるメールでの問い合わせが可能
- スマレジ・アプリマーケットの利用:一部の無料・有料アプリを追加して機能を拡張
スタンダードプランで出来ないこと(主な制限)
機能カテゴリ | 制限される主要機能 | 影響 |
---|---|---|
店舗管理 | 複数店舗管理 | 2店舗以上の情報を一元管理できず、多店舗展開の障壁となる |
顧客管理 | 本格的な顧客管理、ポイント機能 | 購買履歴に基づいたリピーター施策やロイヤリティプログラムが実施できない |
在庫管理 | 高度な在庫管理(棚卸、店舗間移動など) | 小売業などで必須となる詳細な在庫コントロールが難しい |
外部連携 | 会計ソフト連携などのAPI利用 | freeeやマネーフォワードとのデータ連携ができず、経理業務が非効率になる |
サポート | 電話・チャットサポート | 営業中の緊急トラブル時に即時解決ができず、売上機会の損失リスクを抱える |
結論:
スタンダードプランは、「開業直後でとにかく初期費用を抑えたい個人店」や「期間限定のイベント出店」など、利用目的が限定的な場合に適しています。しかし、将来的な店舗拡大や顧客管理の強化を少しでも視野に入れているのであれば、初めから有料プランを検討することが、長期的に見て賢明な判断と言えるでしょう。
4-2. 有料プラン(プレミアム以上)へのアップグレード判断基準
店舗の成長フェーズや業種に合わせて適切な有料プランを選択することが、スマレジ活用の鍵となります。
プラン名 | 月額料金(税込) | 主な追加機能・特徴 | こんな店舗におすすめ |
---|---|---|---|
プレミアム | 5,500円/店舗 | 複数店舗管理、基本的な在庫・顧客管理、外部システム連携(API) | 2店舗以上の運営を目指す店舗、会計ソフトと連携して経理を効率化したい店舗 |
プレミアムプラス | 8,800円/店舗 | 高度な顧客管理(10万件)、ポイント機能、電話・チャットサポート、セルフレジ連携 | 顧客データを活用した販促を本格化させたい店舗、手厚いサポートで安心して運用したい店舗 |
フードビジネス | 12,100円/店舗 | オーダーエントリーシステム「スマレジ・ウェイター」、キッチン伝票出力、テーブル管理 | ハンディ端末で注文を取りたい飲食店、オーダー業務の効率化を図りたいレストランや居酒屋 |
リテールビジネス | 15,400円/店舗 | 高度な在庫管理(発注・仕入、棚卸、店舗間移動)、受注管理(EC連携)、免税対応 | アパレルや雑貨など、緻密な在庫管理が必須の小売店、実店舗とECの在庫を一元管理したい店舗 |
アップグレードの判断基準
プラン変更は月単位でいつでも可能です。まずは無料プランや下位プランで始め、以下のタイミングでアップグレードを検討するのが合理的です。
- 2店舗目の出店が決まったら → プレミアムへ
- リピーター施策を本格的に始めたくなったら → プレミアムプラスへ
- ホールスタッフの人手不足が課題になったら(飲食店) → フードビジネスへ
- 在庫のズレや欠品が目立ち始めたら(小売店) → リテールビジネスへ
重要なのは、プラン変更によって過去のデータが消えることはないという点です。安心して事業の成長に合わせてシステムをスケールさせることができます。
4-3. 周辺機器やキャッシュレス決済の導入費用はいくら必要?
スマレジの導入には、月額プラン料金のほかに、ハードウェア(周辺機器)とキャッシュレス決済のコストを考慮する必要があります。
周辺機器の費用
スマレジはiOS端末(iPad/iPhone)が必須です。これに加えて、業態に応じて以下の機器が必要となり、初期費用の大部分を占めます。
基本的なレジセットの目安:約10万円〜15万円
- iPad:約5万円〜
- レシートプリンター:約4.5万円〜
- キャッシュドロア:約1.6万円〜
- バーコードリーダー(小売店など):約5.2万円〜
キャッシュレス決済の費用
スマレジ公式の決済サービス「スマレジ・PAYGATE」を利用する場合、以下の費用がかかります。
- 月額利用料:3,300円(税込)※スマレジとの同時導入で無料になるキャンペーンあり
- 決済手数料:業界最安水準の1.98%〜
- 振込手数料:銀行により100円〜220円程度
第5章. 【人気POSレジを徹底比較】後悔しないための選び方とは?

スマレジの導入を決定する前に、他の主要なクラウドPOSレジと比較検討することは、後悔しないための必須プロセスです。ここでは、市場で高いシェアを誇る「スマレジ」「Airレジ」「Square」の3大サービスを、コスト、機能、対応端末、サポート体制の観点から徹底的に比較します。
POSと決済の一体型端末に興味がある方は『【2025年最新版】オールインワン決済端末を徹底比較!コスパ最強のおすすめ端末8選もご紹介!』の記事もぜひ。
5-1.【コストで比較】月額費用と決済手数料の違い
POSレジのコストは、月額料金だけでなく、日々の売上に直接影響する決済手数料まで含めた「トータルコスト」で判断する必要があります。
項目 | スマレジ | Airレジ | Square |
---|---|---|---|
月額料金 | 0円〜15,400円 | 完全無料 | 完全無料 |
決済手数料(対面) | 1.98%〜(PAYGATE利用時) | 3.24%〜 | 3.25%〜 |
振込手数料 | 有料(銀行による) | 無料 | 無料 |
入金サイクル | 月1〜2回 | 月3〜6回 | 最短翌営業日 |
コスト面の分析
- 月額無料ならAirレジかSquare:シンプルな運用であれば、月額費用が一切かからないAirレジとSquareに軍配が上がります。
- 決済手数料ならスマレジ:キャッシュレス決済の比率が高い店舗の場合、決済手数料が最も低いスマレジ(PAYGATE)が、長期的には総コストを抑えられる可能性があります。
- 資金繰り重視ならSquare:売上金を一日でも早く現金化したい店舗にとって、最短翌営業日に入金されるSquareのスピードは圧倒的なメリットです。

5-2. 【機能で比較】在庫管理・顧客管理・連携性の違い
各社、無料プランの範囲でも基本的な機能は備えていますが、事業のコアとなる管理機能や拡張性には大きな差があります。
機能カテゴリ | スマレジ | Airレジ | Square |
---|---|---|---|
無料プランの機能 | 基本的なレジ機能のみ | 顧客管理・複数店舗管理も可能 | 顧客・在庫・予約管理、ECサイトも無料 |
在庫管理 | 小売業向け機能が最も充実(有料) | 基本的な機能は無料 | 基本的な機能は無料 |
顧客管理 | 高度な分析・販促が可能(有料) | 基本的な機能は無料 | 基本的な機能は無料 |
外部連携サービス数 | 68サービス以上 | 15サービス | 16サービス |
機能面の分析
- 無料での高機能ならSquare:無料で使える機能の範囲はSquareが最も広く、顧客管理や簡単なECサイトまでカバーしています。
- 専門性と拡張性ならスマレジ:有料プランが前提になりますが、小売業向けの高度な在庫管理や、68以上という圧倒的な外部サービス連携数は、事業を本格的にシステム化したい店舗にとって最大の魅力です。
- シンプルさならAirレジ:機能は他に劣るものの、リクルート系のサービス(ホットペッパーなど)との連携が強く、操作もシンプルなため、ITが苦手な小規模飲食店などには適しています。
5-3. 【対応端末で比較】iPad以外の選択肢はあるか
導入コストやスタッフの習熟度に直結するのが、対応するOSと端末です。
対応端末の分析
この点は明確で、Android端末を利用したい、あるいは既存のAndroid端末を流用したい場合は、Square一択となります。スマレジやAirレジを選択する場合は、必ずiPadやiPhoneといったiOS端末を新たに用意する必要があります。これは、開発側がOSを統一することでアプリの安定性を高めるという戦略的判断ですが、ユーザーにとってはハードウェアの選択肢が狭まるというデメリットになります。
キャッシュレス決済の手数料を正しく比較したい方は、『【一覧で比較】キャッシュレス決済の手数料は高いのか?サービス別の相場や目安を徹底解説!』の記事も参考になります。
第6章. スマレジ導入のデメリットに関してよくある疑問や質問
6-1. Q1:Android端末でスマレジを使う方法は本当にありませんか?
A:結論として、スマレジのレジアプリをAndroid端末で使う方法は、現状ありません。スマレジはiOS専用に開発されており、レジ機能の利用にはiPadまたはiPhoneが必須となります。
代替案と部分的な利用法
- 一部機能の限定的な利用:レジ機能そのものは使えませんが、カスタマーディスプレイやタイムカードアプリはAndroid端末でも利用可能です。
- 競合サービスの検討:どうしてもAndroid端末でPOSレジを利用したい場合は、「Square」が有力な代替候補となります。
Android端末でPOSを使いたい方には、Squareのメリットと注意点をまとめた『Square(スクエア)とは?特徴や評判・口コミから導入費用・決済手数料まで完全解説!』の記事がおすすめです。
6-2. Q2:楽天ポイントやVポイントを導入したい場合、どうすれば良いですか?
A. 残念ながら、スマレジ単体では楽天ポイントやVポイント(旧Tポイント)といった大手共通ポイントサービスと連携することはできません。
代替案
- 外部ポイントシステムとの連携:外部の顧客管理・ポイントシステム「P+KACHI(ピーカチ)」と連携することで、高度なポイントプログラムを構築できます。ただし、P+KACHIの利用には別途月額料金(ポイントプラン:月額9,000円〜)が必要です。
- スマレジ独自の機能活用:有料プラン(プレミアムプラス以上)に搭載されているスマレジ独自のポイント機能やクーポン機能を活用し、自店だけのオリジナルなリピーター施策を展開することも有効です。
6-3. Q3:突然のシステムトラブルやネットが繋がらない時の対処法は?
A:スマレジは、オフライン環境でも会計処理を継続することが可能です。インターネット接続が切れたり、Wi-Fiが不調になったりしても、販売データは一時的にアプリ内に保存され、レジ業務を止める必要はありません。
オフライン時の対処法と注意点
- データの同期:ネットワークが復旧したら、必ずアプリからサーバーへ未送信の取引データを手動で送信する必要があります。
- 機能制限:オフライン時はキャッシュレス決済やLAN接続の周辺機器が利用できなくなります。
- 停電時の対応:停電時はほとんどの周辺機器が利用できなくなります。キャッシュドロアは鍵を使って手動で開ける必要があります。
トラブル発生時の基本フロー
- お客様対応を最優先:お客様に状況を説明し、電卓で会計するなど臨機応変に対応
- データのバックアップ:クラウド型のため通常は自動で保存されますが、念のため手動でバックアップを取る
- 原因の切り分け:エラーコードの確認、ケーブルの接続、ネットワーク状況などをチェック
- サポートへ連絡:解決しない場合はサポートへ連絡。プレミアムプラスプラン以上であれば緊急時に頼れる電話サポートが利用可能
他のキャッシュレス決済端末の選択肢として、stera packの詳細は『stera pack(ステラパック)とは?その特徴や評判、導入費用から決済手数料まで完全解説!』で確認できます。
6-4. Q4:無料プランを使い続けても問題ありませんか?
A:小規模な個人店などで、基本的な会計機能だけで十分な場合は、無料プランを使い続けても大きな問題はありません。しかし、将来的な事業拡大や業務効率化を少しでも考えているのであれば、無料プランの機能制限が大きなリスクになる可能性があります。
無料プランを継続するリスク
- 成長の足かせになる機能制限:複数店舗管理、本格的な在庫管理・顧客管理、会計ソフトなどとの外部システム連携、電話サポートが利用できません。
- 機会損失の発生:リピーター施策や経理効率化ができず、手作業での対応を強いられ、時間と労力を浪費してしまいます。
- 緊急時の対応力不足:最も大きなリスクは、トラブル発生時に即時解決が可能な電話サポートが受けられない点です。
無料プランはあくまで「スマレジの入り口」と捉え、自店の成長戦略に合わせて、適切なタイミングで有料プランへ移行することが、スマレジを最大限に活用する賢い使い方と言えるでしょう。
第7章. スマレジのデメリットを理解することが最適なレジ選びの第一歩!
7-1. スマレジの全デメリットと、その対策まとめ
スマレジのデメリットは、主に「費用」「機能」「導入・運用」「サポート」の4つに集約されます。しかし、それぞれには有効な対策や考え方が存在します。
- 費用面のデメリット:iOS端末が必須で、事業拡大に伴い追加料金が発生する。 対策:IT導入補助金を活用して初期費用を抑える。長期的な総所有コスト(TCO)を試算する。
- 機能面のデメリット:Android非対応、大手共通ポイント非対応。 対策:外部ポイントシステム「P+KACHI」との連携や、独自の顧客管理機能を活用する。
- 運用面のデメリット:導入に時間がかかり、多機能ゆえの学習コストが発生する。 対策:無料のオンライン相談やショールームを徹底活用し、導入前に疑問を解消する。
- サポート面のデメリット:無料プランでは電話サポートが受けられず、緊急時に不安が残る。 対策:店舗運営の安定性を重視するなら、電話サポートが含まれる「プレミアムプラス」以上のプランを検討する。
7-2.【最終結論】スマレジの導入をおすすめする店舗・しない店舗
スマレジをおすすめする店舗
- データ分析に基づいた戦略的な店舗運営を目指す店舗
- 多店舗展開やEC連携など、将来的な事業拡大を視野に入れている店舗
- 小売業や飲食店で、高度な在庫管理やオーダーシステムを必要とする店舗
- 手厚いサポート体制にコストをかける価値があると感じる店舗
他の選択肢を検討すべき店舗
- とにかく初期費用と月額コストをゼロに抑えたい小規模店舗(→Airレジ)
- Android端末をそのまま使いたい、入金サイクルを重視する店舗(→Square)
7-3. まずは無料アカウント登録から試してみよう
最終的な判断は、実際に触れてみることが最も確実です。スマレジは、アカウント作成から30日間、すべての有料機能を追加費用なしで試せるトライアル期間を設けています。この記事で解説したメリット・デメリットを念頭に置きながら、まずは無料アカウントを登録し、その操作性や機能性を自身で体感してみてください。それが、あなたの店舗にとって最適なレジ選びの、確かな第一歩となるはずです。