【完全版】飲食店のインスタグラムの活用術を大公開!集客に効果的な運用方法を解説!

【完全版】飲食店のインスタグラムの活用術を大公開!集客に効果的な運用方法を解説!
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目次

第1章. 飲食店こそInstagramを重要視すべき理由

Instagramが飲食店の集客で注目される理由

飲食店にとっては料理の見た目や店舗の雰囲気が勝負どころです。Instagram(インスタグラム)はまさにビジュアル重視のSNSであり、投稿される写真や動画を通じて「このお店に行ってみたい」「この料理を食べたい」という衝動をユーザーに与えやすいのが大きな特徴です。テキストよりも視覚情報が多いからこそ、味や香りはもちろん「インスタ映え」するシーン作りを意識することで、圧倒的な集客効果を得られます。


第2章. 飲食店がインスタグラムを活用するメリットと注意すべきデメリット

飲食店がInstagramを活用するメリットと欠点

2-1. 飲食店が得られる代表的なメリット

1)低コストでスタートできる
Instagramのアカウント開設は無料です。広告を使わなくても、ハッシュタグや写真投稿を地道に積み重ねるだけで拡散のきっかけをつかめます。特に広告費用に予算を割きにくい小規模店舗にとっては、SNSを活用するコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。

2)直感的に“おいしそう”を伝えやすい
テキストのみの宣伝よりも、写真や動画は美味しさや店内の雰囲気を直接伝えてくれます。調理中のリール動画や仕込み風景などを投稿すれば、ユーザーは臨場感たっぷりに食欲を刺激されます。

3)UGC(ユーザー生成コンテンツ)が生まれやすい
飲食店は来店客が写真を撮って投稿しやすい業種であり、“#店名”をつけて自然に拡散してもらえる利点があります。こうしたユーザー投稿は信頼度が高く、口コミ効果で新規顧客が増える好循環を生みます。


2-2. 無視できない3つのデメリット

飲食店にとってのデメリット・注意点

1)運用の手間と時間がかかる

写真撮影や投稿文の作成、ハッシュタグの検討、コメント返信など、地道な作業が必要です。飲食店は営業中に忙しくなりがちなので、継続的に時間を確保できる体制づくりが課題になります。

2)SNSならではの炎上リスク

ネガティブコメントやトラブルが起きた時、適切に対処しないと悪評が急拡散する可能性があります。クレーム対応を放置した結果、ブランドイメージを損ねる事例もあるため注意が必要です。

3)アルゴリズム依存と競合激化

Instagramの表示アルゴリズムが変わると、突然リーチ数が落ちることも。さらに、近隣店舗もこぞってSNSを活用しているため、差別化のために独自の工夫が欠かせません。

SNS運用全体の視点から考えると、Instagramに限らず他のSNSも連携させた戦略が効果的です。総合的なSNS活用術『飲食店で効果的なSNSの使い分けを大公開!媒体ごとの特徴と運用方法を徹底解説!』をご覧ください。


2-3. 【筆者実践談】SNS導入で客足が復活した事例

筆者が以前コンサルした和食居酒屋では、コロナ禍後の客足減少に苦しんでいました。そこでInstagram運用を強化し、週に2回のペースで季節の仕入れ素材や店長のこだわりメニューを写真付きで紹介したところ、1か月後には「インスタ見ました」という新規客が徐々に増え始めました。また、ストーリーズで「本日限定の日本酒が入荷!」と告知したところ、フォロワーから「今日行きたいです」とDMが届き、当日予約へとつながったこともあります。


第3章. 飲食店のInstagramアカウント開設の簡単3ステップ

 Instagramアカウントの開設手順と導入のポイント

3-1. まずはアプリをダウンロード!飲食店名でアカウントを作ろう

Instagramのアカウントを持っていない場合は、まずスマホにアプリをダウンロードしてユーザー登録をします。すでに個人で利用している方も多いかもしれませんが、必ず店舗専用の新規アカウントを作成するのがおすすめです。個人アカウントとの混在は混乱を招く上、お店の世界観を明確に伝えられない可能性があります。

  • ユーザーネームはお店の名前または業態がわかるものに
    例)@shibuya_coffee や @kyoto_sushi_bar のように、地域名や業態を含めるとハッシュタグ検索や発見タブで見つけられやすくなります。
  • プロフィール画像と自己紹介もセットで
    ロゴがあればアイコンに使い、ない場合は看板や外観写真などを工夫してみましょう。プロフィール文には営業時間や定休日、駅からのアクセスを簡潔に書き、ユーザーが「ここにあるんだ」とすぐ理解できるようにします。

3-2. ビジネスアカウントに移行したほうがいい理由

個人用のInstagramアカウントからビジネスアカウントに切り替えると、インサイト機能が使えるようになります。これはフォロワーの性別・年齢層・居住地域などのデータや、各投稿の閲覧数・インプレッション数を把握できる便利なツール。実店舗がターゲットとしている層と実際のフォロワー属性にギャップがないかを確認できるので、今後の投稿内容を調整しやすくなります。


3-3. ビジネスアカウントへの切り替え方法

ビジネスアカウントへの切り替えは非常にシンプルです。以下、基本的な手順を確認しておきましょう。

  1. プロフィール画面に移動
    右上にある「≡(メニュー)」をタップし、「設定とプライバシー」を開きます。
  2. 「アカウントの種類とツール」を選択
    その中に「プロアカウントに切り替える」という項目があるのでタップします。
  3. カテゴリを選択
    「レストラン」「カフェ」「バー」など、自分の飲食店に合ったカテゴリーを選択します。
  4. 「ビジネス」を選択
    連絡先や所在地などを入力すれば切り替え完了。プロフィールに電話番号やメールアドレスを表示しておくと問い合わせしやすくなります。


第4章. インスタで集客して来店に繋げるための2つの方向性

成果を出すためのInstagram運用全体設計

4-1. まずはアカウントを育てる

Instagramを飲食店の集客に活用するうえで、まず欠かせないのが「アカウントの育成」です。アカウントとは、お店の“公式メディア”や“顔”のような存在。魅力的な投稿を継続して積み重ねることで、「この店は写真がきれい」「面白い情報をくれる」とユーザーの興味を引き、フォロワー数や認知度を高めていきます。

  • 投稿のクオリティを一定以上に保つ
    見栄えの良い写真や動画はもちろん、統一感あるトーンやテーマを大切にすることで、プロフィール画面に訪れたユーザーをフォローへ誘導しやすくなります。
  • プロフィールと投稿内容を連動させる
    プロフィール欄で「地元産食材にこだわった和食店」と銘打っているにもかかわらず、実際の投稿がそれと違うイメージだと混乱を招きます。プロフィールと投稿の“世界観”をそろえることがアカウント育成の鍵です。
  • 更新頻度とタイミングを意識
    飲食店はランチタイム前や夕方の食事前など、“ユーザーがお腹を空かせている時間帯”に投稿を出すと反応が良くなる傾向があります。週に1回や2回といった頻度でも、タイミングを工夫するだけでエンゲージメントが向上しやすいのです。

統一感ある投稿とブランディングは密接な関係にあります。店舗のブランド戦略を強化したい方は『飲食店がやるべきブランディングとは?成功事例から学ぶ店舗の差別化戦略を徹底解説!』の記事もおすすめです。

筆者の体験談:定期投稿

以前、筆者がサポートした定食屋では、土日にまとめ撮りした写真を「火・木・土の朝10時」に定期投稿する仕組みを作りました。すると、「ちょうどランチを考える時間帯においしそうな定食写真が流れてきて、その日に足を運ぶようになった」という口コミが増え、実際にフォロワー数も売上も右肩上がりになりました。


4-2. ユーザーに拡散してもらう

飲食店がInstagram集客で強みを発揮する最大の要因は、ユーザー自身が店の写真や感想を投稿(UGC)しやすいことです。お客さんが撮影した料理写真や店内の様子は、宣伝臭が少なくリアルな口コミとして多くの人に伝わります。店舗公式の投稿だけでなく、「いかにユーザーがSNSで店の魅力を拡散してくれるか」に注目すると、集客の伸び方が大きく変わるのです。

  • ハッシュタグや位置情報を意識
    ユーザーが投稿する際に店名ハッシュタグや位置情報を付けてもらいやすいよう、店内POPやスタッフの声かけで促します。自然発生的に投稿が増えれば増えるほど、検索や他のユーザーの目に留まる機会が拡大します。
  • 特典やキャンペーンで背中を押す
    「#店名を付けて写真を投稿すると割引」など、ちょっとした特典を用意するとお客さんの行動意欲が高まります。SNS拡散を促すキャンペーンは、費用対効果の面でも優秀な手段です。

筆者の体験談:フォトスポットとハッシュタグ

とあるカフェでは、店内に“インスタ専用”のフォトスポットを用意し、「#○○カフェ映え」のハッシュタグを告知。投稿数が一気に増えてトレンド入りし、「隣駅からもわざわざ来店する人が増えた」とオーナーが喜んでいました。ユーザーに自発的に拡散してもらうための仕掛けは、想像以上に大きな効果を生むものです。



第5章. 飲食店のInstagramアカウントを育てる8つのコツ

5-1. プロフィール欄は営業情報+ひとこと魅力

プロフィール欄は、アカウントを訪れたユーザーが最初に目を通す“名刺代わり”の部分です。営業時間・定休日・所在地などの基本情報を簡潔にまとめ、プラスアルファでお店のこだわりやおすすめポイントを一言添えておきましょう。

  • 例)
    「営業時間:11:00〜22:00(LO 21:30)/定休日:月曜/自家製ソースのこだわりステーキが自慢です。テイクアウトOK!」

文字数が限られているため、長々と書くのは避け、ユーザーが知りたい情報をシンプルにまとめるのがコツです。なお、ビジネスアカウントならカテゴリや連絡先ボタンを設定できるので、「電話番号をタップするとすぐ発信できる」「地図アプリと連携」といったスムーズな導線を確保できます。


5-2. 投稿写真の統一感がファンをつかむ

Instagramのフィード画面を俯瞰したとき、色味や撮影スタイルがバラバラだと、全体の印象が散漫に見えてしまいます。逆に、ある程度のトーンや構図をそろえていると「このお店の投稿は全部おしゃれ」「雰囲気がいい」という好印象を与えることが可能です。

  • フィルターや編集のガイドラインを決める
    たとえば「暖色系のフィルター」「白いテーブルクロス+自然光撮影」といった撮影ルールを簡単に設定しておくと、複数人で運用してもブレにくくなります。
  • 料理写真と店内写真のバランス
    全て料理写真だけでは飽きられる可能性があるので、適度に内装やスタッフ紹介、仕込み風景なども混ぜてバリエーションを確保します。どの投稿もあくまで“統一感”を意識するのがポイントです。

5-3. “インスタ映え”する写真撮影テクニック

料理を撮影するときは、何も特別な機材がなくてもスマホとちょっとした工夫でクオリティを高めることができます。

  1. 明るい自然光を活用
    昼間の窓際席や入口付近で撮影すると、光量が十分に確保でき、鮮やかな色合いが再現しやすいです。逆に店内が暗い場合は、小さなLEDライトを使うだけで改善できます。
  2. アングルをいくつか試す
    真上からの俯瞰ショット、斜め45度、低めのアングルなどを撮って比較し、料理が最もおいしそうに見える角度を選びましょう。特にボリューム感がある料理は真上撮りが人気です。
  3. 背景や小物をシンプルに
    お皿周りがゴチャゴチャしていると、肝心の料理が埋もれてしまいます。余計なものは映り込まないよう注意して、料理の存在感を引き立てる演出を意識しましょう。

投稿の見栄えにこだわるなら、プロの撮影業者の選び方も知っておくと役立ちます。料理撮影に強い業者の選定ポイントは『飲食店が写真撮影を依頼する際の業者の選び方のコツと注意点!料理撮影に強いおすすめな会社も厳選してご紹介!』で解説しています。


5-4. 文章には有益な情報を!「メニュー説明+ストーリー」

写真だけでなく、投稿文(キャプション)にも気を配るとエンゲージメント率が上がります。特に飲食店では、料理や食材のストーリーを短くまとめるだけで「このお店、こだわってるんだな」という印象を与えられます。

  • おすすめの書き方例
    「本日入荷の〇〇県産トマトをふんだんに使ったサラダ。酸味のバランスが絶妙で、リピーターさんから大好評です!小鉢付きで800円、数量限定なのでお早めにどうぞ。」

このように、「何がすごいのか」「どんな味わいか」「価格や数量」はユーザーが知りたい情報なので、サラッと書くだけでも効果的。季節の食材や裏話(「漁師さんから直接仕入れ」など)を交えるのも面白みを出すポイントです。


5-5. 店舗にアカウント位置情報や案内を掲示

オフラインとオンラインを連携させることは非常に大切です。せっかくインスタで集客したいなら、店内のレジ付近やテーブル上に「Instagramアカウントはこちら!」とQRコードやネームタグを掲示し、来店客にフォローを促しましょう。


5-6. 定期的な更新が命、投稿スケジュールを確保

飲食店は朝から仕込みに追われたり、昼・夜は接客が忙しかったりと時間が取りにくいのが現実です。しかし、SNS運用の最大の敵は「更新の放置」。せっかくフォロワーが増えてきても、投稿が途切れてしまうとユーザーの関心が薄れてしまうので注意が必要です。


5-7. お客さんと丁寧にコミュニケーションを

コメント欄やDM(ダイレクトメッセージ)を通じてユーザーと交流できるのがSNSならではの魅力です。飲食店であれば、「今日のおすすめは何ですか?」といった問い合わせや、「こんな料理をまた作ってほしい」というリクエストが届くことも少なくありません。

  • レスポンスは早めに
    忙しいときほど後回しになりがちですが、SNSはタイムリーなやり取りを期待される場。できるだけ当日中に返信すると良いです。
  • ネガティブコメントへの対応
    レアケースではありますが、思わぬクレームや批判が投稿されることも。その際は感情的にならずに「ご指摘ありがとうございます。詳細を教えていただけますか?」など誠実な対応を心がけましょう。きちんと対処すれば逆にファン化する可能性もあります。

5-8. 季節&イベントに合わせた特別感を演出

飲食店の強みは四季の食材やイベント行事と絡めて投稿しやすいこと。たとえばバレンタインやクリスマス、夏祭りといったシーズンには特別メニューやデコレーションをインスタで告知して、ユーザーの期待感を高めましょう。


第6章. 飲食店のインスタを拡散してもらうための8つのテクニック

ハッシュタグ活用とユーザー拡散の仕組みづくり

6-1. ハッシュタグは集客の要!地域+ジャンルを狙う

Instagramでユーザーがよく使う検索方法の一つが「#+キーワード」。飲食店の場合は「地域名×料理ジャンル」が定番です。たとえば「#渋谷ランチ」や「#大阪カフェ」で情報を探すユーザーは非常に多いので、投稿時には必ず適切なハッシュタグを付けましょう。

  • 人気タグだけでなくニッチなタグも
    大人気ハッシュタグは投稿総数が多く、埋もれてしまうこともあります。店舗名やメニューに関連するニッチなタグを併用することで、より濃い層に見つけてもらいやすくなります。
  • タグ数は多すぎず厳選を
    最大30個まで付与できますが、意味のないタグを大量につけると逆にスパム感が増すことも。5〜10個程度を目安に、ターゲットに合ったタグをチョイスしましょう。

6-2. 店舗専用ハッシュタグを育てる

店名やオリジナルメニューをハッシュタグ化しておけば、来店客が投稿する際に自然と使ってくれるようになります。たとえば「#○○(店名)ハンバーグ」「#CafeXXXスペシャル」のように作っておけば、どんな投稿がユーザーから出ているか探しやすいですし、一種のコミュニティが形成されるのが魅力です。

  • 店内POPでアピール
    「#○○ハンバーグ と一緒に投稿してください!」「使ってくれた方には次回ドリンクサービス!」など特典を掲示すると、ユーザーが積極的に店舗専用ハッシュタグを使ってくれます。
  • 投稿された写真をリポスト
    許可を得たうえで、お客さんが撮ってくれた写真を店舗公式アカウントがリポストすると、ユーザーとのつながりを感じてもらいやすくなるうえ、他のお客さんも「私も投稿しようかな」と思いやすくなります。

6-3. キャンペーンを有効活用!投稿協力者には特典を

ユーザーに拡散してもらうための定番手法がキャンペーンです。「指定のハッシュタグをつけて写真を投稿してくれたら○○円OFF」や「ストーリーズでシェアしてくれた方にデザートサービス」といった形で、ユーザーが行動するメリットを用意してあげると、投稿数が一気に増える場合があります。


6-4. ストーリーズ機能でリアルタイムにアピール

ストーリーズは投稿後24時間で消えるため、通常のフィード投稿とは違った使い方が可能です。たとえば「本日のランチは○食限定です!」というような“リアルタイム性の高い告知”に向いています。ユーザーはストーリーズをスワイプしながら気軽に閲覧しているため、拡散や反応が得やすいのが特徴です。


6-5. 地上戦も侮れない!店内フォトスポットの設置

ユーザーが“ここで写真を撮りたい!”と思うような一角を店舗内に作っておくと、自然とSNS投稿につながります。カフェならインテリアや壁紙を工夫し、居酒屋なら提灯や個室デザインなどを活かすなど、お店の雰囲気を“映え”に変える方法は多彩です。

  • シンプルでも良い
    大がかりな装飾をしなくても、可愛いウォールアートや店名ロゴシールを壁に貼るだけでフォトスポットになります。利用客が「写真撮ってもいいですか?」と言ってくれるようなポイントがあれば十分です。
  • ハッシュタグやQRコードを配置
    フォトスポット付近に店舗のQRコードや専用ハッシュタグを掲示しておけば、撮影した写真をその場で投稿してくれる人も増えます。

6-6. 店舗内にQRコードやネームタグをわかりやすく設置

来店してくれたお客さんをフォロワー化するために、QRコードやインスタのネームタグを活用するのはとても効果的です。

  • テーブルPOPやメニューブックに掲載
    「フォローしてくれたら次回100円OFF」など一言添えると、フォロー率がアップします。注文の合間にスマホを触っている人も多いので、目につきやすい場所に貼るのがポイント。
  • 店員の声かけ
    お会計時に「よろしければフォローお願いします」と一声かけると、SNSに興味があるお客様は積極的に登録してくれる傾向があります。

SNSと同時にチラシなどオフライン施策も併用すると相乗効果が見込めます。チラシ戦略については『飲食店がチラシで集客するには?効果の出るデザインの作成方法と配布のコツを大公開!』の記事で紹介しています。


6-7. インフルエンサーを招いて話題を加速させる

地域のグルメインフルエンサーやフォロワー数が多い“食べ歩きアカウント”に声をかけて店舗に招待し、投稿してもらう手法は飲食店でも一般的になりつつあります。無料招待や特別メニュー提供などで、お店の魅力をSNSで拡散してもらえるのがメリットです。

  • 招待時の注意点
    インフルエンサーによっては有料案件を請け負う場合もあるので、費用対効果を考慮しましょう。また、過度な要求(例えば無料メニューを大量に提供)には注意が必要です。双方が納得できる範囲で取り組むのがおすすめです。
  • 事後のフォロワー対応
    インフルエンサーの投稿によって急激にフォロワーが増える可能性があります。DMやコメントが増えたときにきちんと対応できるよう、スタッフ体制を整えておきましょう。

6-8. 近隣店舗とのコラボ企画で互いに宣伝

同じ商店街や駅周辺にある異業種店舗と手を組んで、SNS合同キャンペーンを展開する方法も有効です。カフェ×雑貨屋、居酒屋×地元スーパーなど、お互いの客層をシェアすることでフォロワー増や集客増を狙います。

  • スタンプラリーや割引連動
    「A店でランチしたら、B店のドリンクが100円OFF」など、周遊を促す取り組みをインスタで告知すると話題性が高まりやすいです。
  • ハッシュタグ統一
    複数店舗共通のキャンペーンタグを作成し、「#〇〇駅コラボランチ」のように集めるとユーザーが検索や投稿をしやすくなります。

第7章. 飲食店がInstagramの運用で失敗しないためのポイント

飲食店のInstagram運用成功事例

7-1. 継続できずに更新が止まる

せっかくInstagram(インスタグラム)を始めても、投稿が途切れてしまうのは飲食店でよくあるパターンです。忙しさを理由に更新を忘れると、フォロワーは店の存在を徐々に忘れてしまい、せっかく育ってきたアカウントが停滞してしまいます。

  • 対策
    事前にネタをまとめ撮りしてストックしておく、スタッフで撮影係をローテーションするなど、無理のない仕組みづくりを心掛けましょう。更新の頻度自体は週1回程度でも、「定期的に投稿している」という事実がフォロワーとの接点を保ちます。

7-2. ビジネス色が強すぎてユーザーが引いてしまう

売上アップを狙うあまり、キャンペーンや自社宣伝ばかりの投稿に偏ると、フォロワーは「押し売り感」を感じてしまいます。飲食店アカウントは、あくまで“おいしそう”や“楽しそう”といった感覚を大切にする場。あからさまな広告は敬遠されがちです。

  • 対策
    ユーザー視点で、役立つ情報やちょっとしたストーリーを提供する工夫を。たとえば「料理ができるまでのプロセス」「普段見られない仕込み風景」「店長の人柄が出る小話」など、人間味を出すとフォロワーに親近感を与えやすくなります。

インスタでのやりとりでは、ときにネガティブな反応もあります。そんな時の適切な口コミ対応方法を『【完全版】口コミで悪い評価がついた時の対処方法!返信の仕方から削除依頼まで徹底解説!』で詳しく解説しています。



第8章. 飲食店のInstagram運用ついてよくある質問

8-1. Q:投稿頻度はどのくらいが理想?

A:週1回から週3回程度を目安に、まずは無理なく続けることが大事です。飲食店の営業形態や忙しさに応じて調整しましょう。クオリティを確保できる範囲で続けることが、フォロワーの興味を持続させるコツです。

8-2. Q:インスタのハッシュタグは最大何個まで付ければいい?

A:Instagramでは一度の投稿に30個までハッシュタグを付けられますが、むやみに多すぎるとスパム感が出る可能性があります。5〜10個程度を目安に、ターゲットとなる地域名や料理ジャンル、店名を盛り込んだ“厳選タグ”を使うのがおすすめです。

8-3. Q:インスタの画像加工はどこまで許容される?

A:明るさや色味調整程度なら問題ありませんが、過度に鮮やかにしたり、実際の料理とかけ離れた見た目にするのは避けたほうが良いです。来店時に「実物が全然違う!」と感じられるとクレームに発展する恐れがあります。

8-4. Q:インスタのリール動画は必要?写真だけじゃだめ?

A:近年はリールを含む短尺動画の拡散力が高まっており、フィード投稿だけでは届かない層にもアプローチできます。全てを動画にする必要はありませんが、「調理シーン」「できたての湯気」など動きがあるコンテンツは、静止画以上に食欲をそそる効果があるため、取り入れてみるといいでしょう。

8-5. Q:インスタの運用は自分でやるか外注すべきか?

A:店舗スタッフのリソースに余裕があれば自社運用が最も低コスト。プロのノウハウを活用したい場合や更新頻度が高い場合は、SNS運用代行への依頼も検討してみる価値があります。費用は月数万円〜十数万円程度が相場で、投稿代行だけでなく写真撮影や広告運用まで一括で請け負うサービスもあります。


第9章. インスタを活用して、飲食店の集客を最大化しよう

これまで解説してきたように、Instagramを活用した飲食店集客は、視覚的訴求力と拡散力の高さが強みであり、低コストでも大きな効果を狙える可能性があります。しかし、その一方で投稿の継続やユーザー目線の情報発信、クレーム対応など、注意すべき課題も存在します。ビジネスアカウントへの切り替えやプロフィール最適化を起点に、アカウントを徐々に育て、ハッシュタグやフォトスポット、キャンペーンによるUGC(ユーザー投稿)拡散を狙うのがポイントです。

Instagramを含めた幅広い販促手法を知っておくことで、より効果的な集客戦略を立てられます。全体像を知りたい方は『【完全版】飲食店で効果の高い販促方法を総まとめ!売上や来店に繋がる手法を大公開!』をご覧ください。

オンラインとオフラインを連動させながら地道に数字をチェックし、修正を重ねていけば、ファンとの関係を深めつつ売上増にもつなげられるでしょう。Instagramはあくまで“人”と“お店”を結ぶツール。長く愛される店舗を目指し、ぜひ実践を重ねてみてください。

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この記事を書いた人

鵜飼 あきひろのアバター 鵜飼 あきひろ 株式会社Grill 取締役/店舗経営・集客コンサルタント

2014年にオイシックス株式会社で海外事業を担当後、香港・中国現地法人の社長に就任。
2017年に起業した株式会社Emooveでは代表として事業を成長させ売却・EXIT。
現在は株式会社Grillの取締役COOとして複数の飲食店舗を経営する傍ら、現場目線で成果の出る集客支援に取り組んでいる。
豊富な実践経験と経営視点を活かし、小さなお店の“ファンづくり”をサポートするのが信条。

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