【完全版】飲食店のインスタグラムの活用術を大公開!集客に効果的な運用方法を解説!

【完全版】飲食店のインスタグラムの活用術を大公開!集客に効果的な運用方法を解説!
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目次

1. Instagramが飲食店の集客で注目される理由

Instagramが飲食店の集客で注目される理由

1-1. Instagram(インスタグラム)とは何か

Instagram(インスタグラム)は、写真や動画など視覚的コンテンツをメインに投稿し合うSNSとして知られています。特に、料理や店舗の雰囲気を発信する飲食店にとっては、視覚情報が非常に重要です。テキストベースの情報だけでは伝えにくい「美味しそう」「行ってみたい」といった感情を、魅力的な写真や動画でダイレクトに届けられるのがInstagramの大きな特徴といえるでしょう。

もともとInstagramは、ユーザーが「フォロワーを増やしたい」「写真や動画で自己表現をしたい」といったニーズを満たすSNSとして急速に拡大しました。日本では若年層だけでなく幅広い年代で利用が進み、最近では「お店選び」に関する検索行動にも大きく影響を与えています。特に飲食店を探す際に「#地名+料理ジャンル」「#駅名+カフェ」のようなハッシュタグ検索を行うユーザーが増え、Instagram上で日常的に情報収集する流れが定着しました。

さらに、Instagramが他のSNSと異なるのは「ビジュアル重視」である点です。例えばTwitterやFacebookはテキストの比率が高く、文字情報をメインにコミュニケーションする傾向が強いでしょう。一方でInstagramの投稿は写真や動画が主体となるため、料理の質感や店舗の雰囲気がおしゃれに映る「映え」を意識しやすいのです。特に飲食店にとっては、看板メニューの写真一枚が「行ってみたい」「味わいたい」というユーザーのモチベーションを大きく引き上げる効果が期待できます。

また、Instagramにはストーリーズやリールといった機能が搭載されており、通常のフィード投稿だけでなく、短い動画やリアルタイムな投稿を活用することも可能です。ストーリーズは24時間で消える仕組みなので、限定メニューや日替わりランチの告知、季節イベントの案内など「今、この瞬間を切り取った」情報発信にぴったりです。また、リールでは短い動画を縦型で軽快に見せるため、よりカジュアルにお店の様子やスタッフの雰囲気を伝えられます。

このように、Instagramは写真や動画を中心としたSNSでありながら、ハッシュタグ検索やストーリーズといった機能も充実しているため、多くのユーザーが「お店探し」「飲食店とのコミュニケーション」に利用するプラットフォームとして注目されています。特にコストをかけずに集客やブランディングを行いたい飲食店オーナーにとって、インスタは活用次第で大きな利益をもたらす存在になり得るのです。


1-2. 業界別に変わるInstagram運用方針とKPI

業界別に変わるInstagram運用方針とKPI

同じSNSであっても、業界ごとに運用の方向性や目的は異なります。Instagramを活用する理由は「フォロワー数を増やしたい」「ブランドイメージを向上させたい」といった単純なものだけではありません。特に飲食店の場合、店舗への集客や予約数の増加、リピーター獲得など、売上や顧客満足度に直結するKPI(重要業績評価指標)を設定することが重要です。

飲食店の場合のKPI例

  • フォロワー数: 飲食店のInstagramアカウントをフォローしてくれるユーザー数。リピーター予備軍の把握にもなる。
  • エンゲージメント率: 投稿に対する「いいね」やコメント、シェアの数。料理写真やキャンペーン情報をどれだけ興味を持って見てもらえているかを示す。
  • ハッシュタグ経由の新規来店数: 「#店舗名」「#地名+業態(例:#渋谷カフェ)」などで検索し、実際にお店を訪れたユーザー数の増減。
  • 予約件数・問い合わせ件数: InstagramのプロフィールリンクやDM経由で得られる予約や問い合わせ。新規集客を測る指標。

業界によっては、ブランディングやファンコミュニティづくりを重視して「フォロワー数」や「ブランド認知度」を最優先にする場合もあります。たとえばアパレルブランドやコスメ業界では、世界観を統一した写真の投稿によって「イメージの共有」「ブランド価値の向上」を狙います。一方で飲食業界は、Instagramによる実際の来店を大きな目標に置くケースが多いです。そのため「料理写真の美しさ」や「メニューの分かりやすさ」「店舗の場所・コンセプトの共有」などが運用方針の重要なキーポイントになります。

運用方針を決める際は、まず「何を目指すか」を明確化し、それに対応するKPIを設定しましょう。フォロワー数をただ増やすだけを目標にしてしまうと、実際の売上や集客効果と乖離してしまう恐れがあります。さらに、達成したい数値目標を段階的に設定すると、日々の投稿スケジュールや企画、キャンペーンなどを計画しやすくなります。たとえば、「3か月以内にフォロワー数を1,000人に増やす」「半年以内にハッシュタグ検索でのインプレッション数を2倍にする」「DM予約が1日あたり5件以上コンスタントに入るようにする」など、具体的な目標を細分化しておくと良いでしょう。

飲食店のInstagram運用は、美味しそうな写真を並べるだけではなく、どのようなターゲットに、どんなストーリーズやリール、キャンペーンでアプローチしていくかが重要なポイントになります。KPIを明確にし、PDCAサイクルを回しながら改善を続けることで、より高い集客効果を得られる可能性が高まるのです。

全てのSNSの運用方法をまるっと知りたいと言う方は『【2025年最新版】飲食店のSNS運用完全攻略!店舗集客に効果のある活用術を徹底解説!』を併せて確認することで、よりInstagramやSNSでの集客を伸ばすことができます。


1-3. 飲食店を利用するユーザーがインスタグラムを活用する理由

飲食店を利用するユーザーがInstagramを活用する理由

現代のユーザーは、何かを選ぶときにSNSで「検索する」「評判を確認する」という行動を当たり前のように取るようになりました。特に飲食店については、料理の写真を見たり、お店の雰囲気を調べたりする過程で、Instagramが最初の選択肢に挙がることが多くなっています。その背景にはいくつかの理由があります。

写真や動画から得られる直感的な情報

ユーザーは文字だけの情報ではなく、ビジュアルで得られるインスピレーションを重視しがちです。とくに食欲や「おいしそう」という感覚は視覚情報に大きく左右されます。Instagramに投稿されている料理写真や店舗外観・内観の動画が魅力的であれば、「このお店に行ってみたい」というモチベーションが一気に高まるのです。

ハッシュタグ検索で欲しい情報にすぐたどり着ける

飲食店の公式アカウントだけでなく、一般ユーザーが投稿したハッシュタグ付きの写真をチェックし、「実際の料理サイズや盛り付け」「本当に美味しいのか」「店内の雰囲気はどうか」など、生々しい口コミを素早く収集できます。たとえば「#大阪グルメ」「#東京ランチ」「#名古屋ラーメン」のように地名+料理ジャンルで検索すれば、その場所やジャンルの投稿が一覧で閲覧できるわけです。

利用者層の幅広さと手軽な検索体験

Instagramは若年層のユーザーが多いイメージがありますが、近年は30代〜40代を中心に、さらに50代以上でも利用者が増えています。これにより、ターゲットユーザーの大半がInstagramを使っている可能性が高まるわけです。加えて、Instagram内でハッシュタグ検索や位置情報検索を行えば、Googleや他のSNSを経由することなく素早く候補のお店を絞り込めます。その手軽さが、飲食店探しにおいて大きなメリットになっています。

口コミやタグ付け投稿の拡散力

ユーザーが実際にお店を訪れて感じたこと、撮影した写真などを自発的に投稿してくれるケースが多いのもInstagramの特徴です。こうしたUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、広告感が少なく信頼性が高い情報として他の潜在顧客に伝わります。飲食店側が自前で宣伝するだけでなく、ユーザー同士で自然に口コミが広がる仕組みが、Instagramの拡散力を支えています。

これらの理由から、飲食店を探すユーザーにとってInstagramは単なるSNSではなく、「信頼できる情報源」「ビジュアルでイメージを掴めるプラットフォーム」として活用されているのです。つまり、「お店探し→写真で確認→口コミも見れる」という行動がひとつのアプリ内で完結する点が大きな強みと言えるでしょう。


2. 飲食店がインスタグラムを活用するメリットと欠点

飲食店がInstagramを活用するメリットと欠点

2-1. 飲食店にとってのメリット

Instagramを活用する飲食店が増えている背景には、コストや効果の面で大きなメリットがあるからです。従来の広告媒体(雑誌やチラシ、紙媒体など)は、掲載費用が高額になる場合や広告期間が限られるケースが多いのに対し、InstagramをはじめとするSNSはアカウント開設自体が無料で始められます。ここでは代表的なメリットについて整理します。

低コストで始められる

Instagramの基本的な機能は、ビジネスアカウントであっても無料です。投稿に必要な写真や動画も、スマートフォンを使って気軽に撮影できます。プロカメラマンに依頼すればクオリティは上がりますが、必ずしも最初から高価な撮影設備が必要というわけではありません。限られた予算の中で、手軽にお店の魅力を発信できる点は、飲食店にとって大きな利点でしょう。

拡散力と口コミ効果が高い

一度魅力的な料理写真や、おしゃれな内装、ユニークなコンセプトなどがユーザーの目に留まると、「友達にシェアしたい」「ストーリーズで紹介したい」といった形で爆発的な拡散が起こることがあります。SNSならではのバイラル効果を通じて、新規客や遠方からの来店が増加するケースも珍しくありません。

リアルタイムで情報を届けられる

営業時間中の様子、当日限定のメニュー、仕入れの状況など、最新の情報をその都度写真や動画で投稿できるのもメリットです。たとえば「本日限定で○○産の新鮮な魚が入りました!」といった投稿は、フォロワーにとって魅力的なアピールポイントになります。「タイミング次第では今すぐ行きたい!」と感じるユーザーを呼び込めるのです。

リピーター獲得にも繋がる

お店を気に入ったユーザーがアカウントをフォローしてくれれば、新メニューの告知やキャンペーン情報などを常に受け取ることができます。これにより、一度来店したユーザーが再訪してくれる可能性を高め、リピーターづくりに役立ちます。紙のポイントカードとは違い、SNSを通じてコミュニケーションを続けられる点も、顧客との距離を縮めるポイントと言えます。

飲食店がInstagramを活用すると、低コストで視覚的なアピールを行い、多くのユーザーにお店の情報を届けられるのが大きな特長です。ただしメリットばかりに目を向けるのではなく、後述するデメリットや注意点も踏まえて戦略的に活用することが求められます。


2-2. 飲食店がInstagram運用で得られる代表的なメリット

前節で挙げたメリットを、さらに具体的に飲食店の現場レベルで掘り下げてみましょう。「飲食店 × Instagram」で得られる恩恵の代表例は、以下のとおりです。

1. 新規集客への即効性

Instagramのハッシュタグ検索機能を通じて、思いもよらないユーザーが投稿を見つけてくれる可能性があります。例えば、旅行で近くを訪れたユーザーが「#○○駅 グルメ」で検索し、あなたのお店の魅力的な料理写真を発見して来店してくれるかもしれません。これまでメディア掲載やチラシ配布に依存していた新規集客を、SNSの力で大幅に拡張できる点は大きな強みです。

2. 視覚的インパクトで「美味しそう」を伝えやすい

飲食店が提供するメニューは、何よりも“ビジュアル”が重要です。口コミサイトではテキストレビューが中心になりがちですが、Instagramなら「料理の見た目」や「店舗の雰囲気」を鮮明な写真や動画で訴求できます。食欲をそそる視覚情報は、ユーザーの「行ってみたい」という行動意欲をダイレクトに刺激します。

3. リアルタイムな情報発信で在庫管理やフードロス削減にも活用

当日仕入れた食材の量や限定メニューをタイムリーに投稿することで、フードロスを最小限に抑える工夫も可能です。「本日限定○食の特別メニューあります!」とストーリーズで告知すれば、早い者勝ちで集客できるかもしれません。予約状況や混雑具合を発信しておけば、ユーザーが来店タイミングを調整しやすくなる利点もあります。

4. お店の世界観・ブランド力を高められる

飲食店は料理だけでなく、内装や接客スタイル、コンセプトなど「お店独自の世界観」も大事なアピールポイントです。統一感のある投稿を心掛けることで、Instagram上にひとつのブランドストーリーを築けます。「あの店の投稿はいつもおしゃれ」「コンセプトがはっきりしていて魅力的」といった印象をユーザーに植え付けることが可能になるのです。

5. リピーターとの信頼関係構築

お店のファンになったユーザーは、フォロワーとして日常的に投稿をチェックしてくれます。新メニューやイベント情報を見れば「また行きたい」「友達を連れて行こう」と思いやすくなるため、リピーターの育成に繋がるわけです。さらに、コメント欄やDMでやり取りをすれば、お店とユーザーの距離感がぐっと近づきます。

このように、「飲食店 × Instagram」は、集客面だけでなくブランド形成やコミュニケーションまで多彩なメリットを生み出します。特に独自性のあるレストランやカフェ、スイーツ店などは、視覚映えする料理が多いため、Instagramを活用することでさらなる飛躍が期待できるでしょう。


2-3. 飲食店にとってのデメリット・注意点

飲食店にとってのデメリット・注意点

Instagramを中心としたSNS活用は、多くのメリットをもたらしますが、その一方でデメリットやリスク、注意すべきポイントも存在します。事前に課題を把握した上で運用体制を整えることが大切です。

1. 運用の手間やリソースがかかる

SNS運用は「ただ投稿するだけ」では効果が出にくいものです。定期的に写真や動画を撮影し、文章を書き、ハッシュタグを選定し、コメントに返信するといった作業には手間も時間もかかります。店舗運営で忙しいときには、SNSの更新が滞ることもあるでしょう。せっかくフォロワーを獲得しても、新しい投稿がまったくないとユーザー離れの原因になります。

2. 投稿の質やイメージ管理が重要

飲食店に限った話ではありませんが、SNS上のイメージはお店のブランディングに大きく影響します。写真の撮り方が雑だったり、投稿文が誤字だらけだったりすると、「このお店はいい加減なのかな?」という印象を与えるかもしれません。外部からのクレームやネガティブコメントにも適切に対応しないと、評判を落とすリスクが高まります。

3. アルゴリズム変更に左右される可能性

Instagramは定期的にアルゴリズムをアップデートしています。その結果、以前は多くのユーザーに表示されていた投稿が、急にフィードに表示されにくくなることもあります。飲食店としては、コントロールしにくい部分であるだけに、アルゴリズムの変化に柔軟に対応しながら運用方針を修正する必要があるでしょう。

4. 他の競合店も活用している

Instagramの普及に伴い、他の飲食店もSNSを積極的に活用しています。とくに地域密着型の店舗の場合、近隣のライバル店との競争が激化し、同じようなハッシュタグや写真構成になりがちです。差別化をはかり、独自の魅力を発信しなければ、「どこにでもあるお店」として埋もれてしまう可能性があります。

5. 投稿内容のメンテナンスも必要

店舗情報(住所や営業時間など)が変更になった場合や、メニューが入れ替わった場合、Instagramのプロフィールやハイライト、固定投稿などを更新しないと、ユーザーに誤情報を伝えてしまう恐れがあります。リアルタイムでの情報発信ができる反面、こまめなメンテナンスを怠ると逆に信頼を失ってしまうリスクも潜んでいます。

こうしたデメリットやリスクは、事前に対策を立てておくことで大きく低減できます。投稿のスケジュールを決めて無理なく運用したり、フォロワーとのコミュニケーションスタイルを定めたり、写真撮影のルールを社内で共有したりと、ある程度の準備が必要です。Instagram集客を成功させるためには、メリットだけでなくデメリットもしっかり理解しながら取り組む姿勢が大切といえます。


3. Instagramアカウントの開設手順と導入のポイント

 Instagramアカウントの開設手順と導入のポイント

3-1. アカウント開設とビジネスアカウントへの移行

Instagramを飲食店として本格的に活用する第一歩は、公式アカウントを開設することです。まだ個人のInstagramしか持っていない場合は、新規アカウントを作り、ビジネスアカウントに切り替える手順を踏みましょう。

新規アカウント作成の流れ

  1. Instagramアプリをダウンロード: すでに使っている場合でも、別のアカウントを作成するには新規ログインが必要。
  2. ユーザー名やメールアドレス(または電話番号)を登録: 店舗名が他のユーザーに使われていなければ、なるべく分かりやすい名前にしましょう。
  3. 店舗名や業種を明確に設定: 飲食店であることが伝わるユーザーネームやプロフィールを心掛ける。

ビジネスアカウントへの移行

通常の個人アカウントとして開設後、ビジネスアカウントへ切り替えると、さまざまな機能を利用できます。切り替え手順は以下のとおりです。

  1. プロフィール画面右上のメニュー(≡)から「設定とプライバシー」を選択。
  2. 「アカウントの種類とツール」をタップ。
  3. 「プロアカウントに切り替える」を選択し、「ビジネス」を選択。
  4. カテゴリ設定で「レストラン」「カフェ」などの業態を選ぶ。
  5. 連絡先情報(電話番号やメールアドレス)を設定し、完了。

ビジネスアカウントに移行すると「インサイト機能」(後述)や「広告配信」「ショップ機能」などが解放され、飲食店としての本格的な集客施策を展開しやすくなります。特に、アクセス解析が可能になるのは大きな利点です。フォロワーの年代や性別、投稿ごとのインプレッション(閲覧数)などをチェックできるので、データドリブンな改善につなげることができます。

アカウント作成時のポイントとしては、店舗名を含むユーザーネームやわかりやすいアイコンを選ぶこと。また、アプリ内で一度決めた名前を後から変更する際は、既存のフォロワーに混乱を与えないよう注意しましょう。なるべく早い段階で運用方針を定め、アカウント名やプロフィールの文言などを統一しておくとスムーズです。


3-2. プロフィール設定で押さえるべき要素

アカウントを開設してビジネスアカウントに切り替えたら、次に行うべきはプロフィールの充実です。プロフィールは、お店の第一印象を左右する重要な項目です。ユーザーがアカウントを訪れた瞬間に「どんなお店なのか」「いつ営業しているのか」「場所はどこか」が一目でわかるように情報を整理しましょう。

1. 店舗名・業態の明記

ユーザーネームやプロフィール欄に、店舗名や業態を明確に入れるのは基本です。たとえば「新宿駅から徒歩5分の焼肉店」「自家焙煎コーヒーのカフェ」など、一言でどんなお店かがわかるように書きましょう。

2. 営業時間・定休日・アクセス

飲食店の場合、ユーザーが最も知りたい情報の一つが営業時間と定休日です。プロフィール欄の限られた文字数の中でも、なるべく省略せずに記載するのが望ましいです。店舗が駅やバス停から近いのであれば「○○駅から徒歩3分」のように書き添えると、ユーザーが実際に行くハードルを下げられます。

3. ハイライト機能を活用

Instagramのプロフィール直下に表示される「ハイライト」は、ストーリーズを一定期間以上アーカイブしておける機能です。メニュー一覧、店舗までのアクセス方法、店舗の内観紹介などをまとめておくと便利です。ユーザーが一度に大量の投稿を遡る手間を省くことができ、求める情報をすぐに見つけられます。

4. Webサイトや予約ページへのリンク

ビジネスアカウントでは、プロフィール欄にリンクを設定できます。公式ホームページ、予約サイト、オンラインショップなど、お店にとって有益な外部サイトへの誘導を狙うなら必須の項目です。飲食店の場合は、電話予約も含めた予約方法やメニュー詳細が書かれたページをリンクすると、集客アップにつながりやすいでしょう。

5. お店の雰囲気を伝えるアイコン・カバー写真

プロフィール画像やハイライトのカバー写真も、お店のブランディングに影響します。ロゴやシンボルマークがある場合は積極的に活用し、ユーザーに覚えてもらいやすいデザインを心掛けてください。「イラスト調でかわいい」「シックで高級感がある」など、料理や店舗のコンセプトに合わせてアイコンを選ぶのがおすすめです。

こうしたプロフィールの充実度は、ユーザーがフォロワーになるかどうか、あるいは実際に来店するかどうかを左右します。せっかく魅力的な写真や動画を投稿しても、プロフィール情報が足りないと「よくわからないお店…」と思われてフォローを獲得できないことがあるので注意しましょう。


3-3. インサイト機能やビジネスプロフィールの活用

ビジネスアカウントに移行すると、Instagramには「インサイト機能」と呼ばれる分析ツールが使えるようになります。この機能を活用することで、フォロワーの属性や投稿ごとのエンゲージメント率などを把握し、運用改善につなげることが可能です。

インサイト機能でわかること

  • フォロワーの年齢・性別・居住地域: どんな層が自分の店舗に興味を持っているのかが分かり、ターゲット設定の見直しに役立つ。
  • 投稿のインプレッション数・リーチ数: 各投稿が何人に表示され、どれだけの人が実際に閲覧したかを測定できる。
  • プロフィールへのアクセス数・ウェブサイトクリック数: 投稿を見たユーザーがどの程度プロフィールにアクセスし、リンクをクリックしているかを確認。

これらのデータを蓄積・分析することで「どんな写真や動画が反応がいいのか」「ユーザーはどの時間帯にアクティブなのか」「ハッシュタグは効果的だったか」などを検証できます。飲食店に限らず、SNS運用ではPDCAサイクルを回して改善を続けることが重要です。そのために、インサイト機能をこまめにチェックし、次の投稿に活かしていきましょう。

広告機能やショッピング機能の活用

ビジネスアカウントなら、Instagram内で広告を出稿することもできます。特定の地域や興味関心を絞って配信することで、ターゲットを狙った集客が可能です。また、飲食店で物販をしている場合は「Instagramショッピング機能」を利用することで、投稿から直接商品ページへ誘導できるようになります。

たとえば、自家製ドレッシングやオリジナルスイーツをオンライン販売している店舗なら、料理写真に商品タグを付け、購入ページへダイレクトに飛ばせるように設定しておくとユーザーの利便性が高まります。こうした機能を使いこなせば、お店の認知度アップだけでなく、売上面でも大きな恩恵を得られるでしょう。

店舗情報を最大限活かすビジネスプロフィール

ビジネスアカウントでは、カテゴリー欄や連絡先情報がさらに充実します。カテゴリを「レストラン」「カフェ」「バー」など正確に設定することで、Instagramの検索画面から見つけてもらいやすくなる効果も期待できます。電話番号やメールアドレスを登録すれば、ユーザーはタップ一つで問い合わせや予約の連絡を入れられるので、実際の来店につながるチャンスが高まるのです。

こうした機能を活用するには、日々のメンテナンスが欠かせません。営業日や営業時間が変更になる場合は、忘れずにプロフィールを更新し、古い情報を放置しないようにしましょう。また、投稿の分析結果を踏まえて、「この時間帯にストーリーズを流すと反応がいい」「新メニューの写真がフォロワーにウケている」といったフィードバックを得ることで、次の施策に活かすことができます。

飲食店のInstagram運用は、単に写真や動画を投稿するだけではなく、ビジネスアカウントならではの分析・広告・コミュニケーション機能をフル活用してこそ真価を発揮します。アカウントを開設したら、まずはプロフィールを最適化しつつ、インサイト機能などを使ってデータを積み上げ、戦略的に運用を進めていくのがおすすめです。


4. 飲食店で成果を出すためのインスタ運用の全体設計

成果を出すためのInstagram運用全体設計

4-1. 飲食店独自のターゲット設定と運用方針

Instagram(インスタグラム)を飲食店が活用する場合、最初に重要なのは「どんなユーザーを、どのような投稿で惹きつけるか」を明確にすることです。ここが曖昧だと、ただ写真や動画を並べるだけで終わり、「フォロワーが増えない」「集客に繋がらない」といった事態に陥りがちです。お店ごとに料理の特徴やコンセプト、客単価、ターゲット層は大きく異なるため、運用方針を定める際は下記のステップを意識してみましょう。

  1. 理想の来店客をイメージする
    年齢層、性別、ライフスタイルなどを思い浮かべます。たとえば「20代前半の女性グループをメインにしたカフェなのか」「30〜40代のビジネスマンがランチを取るような定食屋なのか」など、具体的に想定すると投稿の方向性がブレにくくなります。
  2. 料理や店舗の売りを再確認
    お店の強みは料理の味や見た目だけではなく、内観の雰囲気やスタッフの接客、立地条件など多岐にわたります。たとえば「地元産の有機野菜を使った彩り豊かなサラダが自慢」「全席個室でゆったりできる焼肉店」など、具体的な魅力を洗い出しましょう。
  3. 運用方針のキーワードを洗い出す
    ターゲットを設定し、お店の強みを整理したら、「どんなキーワードで見つけてもらいたいか」を考えます。例えば「#渋谷カフェ」「#健康志向ランチ」「#個室焼肉」「#女子会プラン」など、ハッシュタグ選定のヒントにもなるキーワードをピックアップしてください。
  4. KPI(重要業績評価指標)を設定
    「3か月後にフォロワー数を1,000人にしたい」「DMからの予約件数を週10件に増やしたい」「土日のランチ売上を20%アップさせたい」のように明確な目標を定めると、日々の投稿が目的に結びつきやすくなります。

こうしたターゲット設定と運用方針が固まったら、次は具体的なコンテンツ企画や投稿のスケジュールを立案する段階です。InstagramはSNSの中でもビジュアル優位のプラットフォームですので、「どうすれば料理写真やリール動画でユーザーに刺さる表現ができるか」を常に意識すると良いでしょう。飲食店ならではの美味しそうな映像表現は、フォロワーの興味を引く強力な武器になります。


4-2. 投稿テーマとコンテンツ計画

飲食店のInstagramアカウントでは、多種多様なコンテンツを投稿できます。料理写真だけにこだわらず、店舗運営の裏側やスタッフ紹介、季節メニューの試作過程など、ユーザーが「見たい」「知りたい」と思う内容を幅広く提供するのがポイントです。以下に代表的な投稿テーマをまとめました。

  1. メニュー紹介・料理写真
    もっとも基本的な投稿であり、ユーザーが最も期待するコンテンツです。料理の色味、盛り付け、湯気や香りなど、視覚から食欲をそそるような写真や動画を工夫しましょう。特に「#インスタ映え」「#フォトジェニック」といったハッシュタグを意識する場合は、背景や小物の使い方も大事です。
  2. 季節・イベントに合わせた特集
    飲食店は四季折々の旬の食材や、クリスマス、バレンタイン、母の日など多彩なイベントを活用できます。そうしたタイミングで限定メニューやコースを用意し、写真と一緒にアピールすれば「今しか食べられない」と思って来店してくれるユーザーも増えます。
  3. 店舗の雰囲気やスタッフの人柄を伝える
    内装の写真や店内の動画、スタッフの紹介などを載せることで「温かみ」や「人柄」を感じてもらいやすくなります。敷居が高そうなお店でも、気さくな雰囲気が伝われば「行ってみたい」と思う敷居が下がるでしょう。
  4. お客様の口コミやUGC紹介
    実際に来店したユーザーが投稿してくれた写真をリポストしたり、ストーリーズでシェアする方法があります。UGC(ユーザー生成コンテンツ)を取り入れるとお店の信頼感や口コミ力を高められます。ただし、必ず事前に許可を取る、あるいはルールを明示するなど配慮が必要です。
  5. 裏側ストーリー・仕込み風景
    シェフがどのように仕込んでいるか、どんな厳選食材を使っているかなど、普段は見えにくい裏側を公開するのも人気の投稿です。飲食店の“舞台裏”にユーザーが興味を持つことで、料理そのものに奥行きとストーリーが生まれます。

コンテンツ計画を立てるときは、なるべく複数のテーマをローテーションさせるのがおすすめです。料理写真ばかりでも悪くはありませんが、ユーザーから見ると似たような投稿が続くと飽きてしまう場合があります。投稿カレンダーを作って「週に1回はメニュー紹介」「週に1回はスタッフ紹介」「月1回はイベント特集」などとバランスよく取り入れることで、フォロワーを飽きさせず、多角的なお店の魅力を伝えることができます。


4-3. 運用スケジュールと更新頻度

Instagram(インスタ)の集客効果を高めるためには、投稿の質はもちろん「更新頻度」も重要な要素のひとつです。投稿が不定期すぎると、せっかくフォローしてくれたユーザーとの接点が少なくなり、存在を忘れられてしまう恐れがあるからです。逆に、あまりに頻繁すぎる投稿でタイムラインを埋めてしまうと、場合によってはユーザーが離れてしまうリスクも生じます。

運用スケジュール立案のポイント

  1. 週1〜3回程度の投稿を目安に
    飲食店の場合、週に1回の更新でもしっかり内容を作り込めば、十分にフォロワーの目に留まります。ただし、新メニューやイベントを集中的に告知したい場合は週2〜3回と増やすのもありです。
  2. 投稿の曜日と時間帯を固定してみる
    「夜9時ごろ」「土日の午後」など、フォロワーがInstagramをチェックしやすい時間帯を狙って投稿するのが基本です。一度に複数の写真や動画をまとめて投稿するよりも、タイミングを分散させた方がそれぞれの投稿が埋もれにくくなります。
  3. ストーリーズで日常的な接点を増やす
    フィード投稿は比較的完成度の高い写真や情報を載せるイメージですが、ストーリーズは24時間で消える特性を活かし、気軽な情報や店舗の様子をこまめにアップするのに向いています。これによりフォロワーの通知画面やストーリーズ欄に定期的に表示され、存在感を保ちやすくなります。
  4. 余裕があればリール動画も検討
    リール投稿はInstagram内でリーチを伸ばしやすい機能として注目されています。短時間の動画で料理の仕上がりやお店の雰囲気を見せると、フォロワーだけでなく、新規ユーザーのタイムラインにも表示される可能性が高まるでしょう。

店舗を切り盛りしながらSNS運用もこなすのは大変な作業です。スタッフの中から「SNS担当」を選任したり、スケジュール管理ツールを導入したり、必要に応じて外部のSNS運用代行サービスを活用するなど、無理のない仕組みを作って運用を続けることがカギになります。更新頻度が安定しているアカウントはユーザーからの信用度も上がりやすく、長期的なリピーター獲得にも繋がっていきます。


5. インスタアカウントを育てる7つのコツと拡散の仕組み

5-1. プロフィール情報を定期的に見直す

Instagramで運用を始めた当初は、プロフィール欄に必要事項をある程度書き込んでいるかもしれません。しかし、月日が経つにつれて営業時間や定休日、メニュー構成が変わる場合は珍しくありません。運用を続けながら、定期的にプロフィールを見直し、最新の情報にアップデートしておく必要があります。

  • 営業時間変更や休業情報の反映
    コロナ禍で営業時間が変わったり、臨時休業が発生したりする場合もあります。その都度ストーリーズだけで告知するのではなく、プロフィールにも反映しましょう。
  • 新メニューや新コンセプトの追加
    ランチ営業を始めた、コース料理を一新したなど、大きな変更がある場合はプロフィールに一言添えるだけでユーザーの印象が変わります。
  • アクセス情報の更新
    店舗の場所が分かりにくい場合は、最寄り駅からの歩き方や目印を簡潔に追加しておくと親切です。

プロフィールは初めてアカウントを訪れたユーザーが目を通す「お店の顔」とも言える部分です。いつ誰が見ても最新かつ正確な情報を得られるよう、小まめなメンテナンスを習慣化しましょう。


5-2. 統一感のある写真・動画で魅せる

Instagram(インスタ)はビジュアルが命のSNSです。飲食店の場合、美味しそうな料理の写真や店舗の雰囲気を伝える動画がユーザーの興味を引き付けます。ただし、適当に撮影した写真をただ投稿しているだけでは、埋もれてしまう可能性が高いです。以下のポイントを押さえて、統一感と見栄えを意識した写真や動画を作りましょう。

  1. 撮影時のライティングを意識
    自然光をうまく利用したり、店舗の照明に合わせて明るさを調節したりするだけでもクオリティが向上します。料理が暗く写ったり、色がくすんで見えると美味しさが半減してしまいます。
  2. 背景やトーンを揃える
    投稿全体を見渡したときに、色味やスタイリングが統一されていると「このアカウントはおしゃれ」と感じてもらいやすいです。食器やテーブルクロスの色をブランドカラーで統一するなど、小さな工夫でも効果があります。
  3. 動画なら臨場感を大切に
    リールやストーリーズで動画を撮る場合は、長さやテンポを意識して撮影・編集しましょう。目移りしない程度に複数カットをつなぐと、フォロワーが最後まで見てくれる確率が上がります。
  4. 余計なものを入れすぎない
    料理写真や動画に店舗外の雑多な背景が入ると、メインの魅力が薄れてしまいます。アングルを変えたり背景を整理したりして、料理そのものが引き立つ構図を探してみましょう。

写真や動画のクオリティは直接的に「インスタ映え」や「拡散力」に影響します。特に飲食店であれば「おいしそう」「行ってみたい」と思ってもらえるビジュアル表現を目指すことが大切です。そのためにも、撮影や編集に一手間かけ、統一感のある投稿を心掛けると良いでしょう。


5-3. 投稿文には役立つ情報を盛り込む

Instagramの強みはビジュアルにありますが、テキストの役割も忘れてはいけません。どれだけ写真や動画が魅力的でも、投稿文がそっけないものだとユーザーの満足度が下がり、フォロワーを増やすチャンスを逃してしまう可能性があります。投稿文には次のような要素を意識的に盛り込んでください。

  • 料理や食材の由来・こだわり
    「このお肉は○○産の黒毛和牛で、脂身が甘くジューシー」「○○地方の有機野菜を使用」など、具体的な産地や調理法を記載することでユーザーの興味をそそります。
  • キャンペーンやクーポン情報
    飲食店では、期間限定のイベントやクーポン情報を投稿文にさらっと入れるだけでも、「今行けばお得」と感じてもらえます。
  • ハッシュタグの狙い
    「#渋谷ランチ」「#駅近カフェ」など、どうしてそのハッシュタグを使ったのかを投稿文で少し触れておくと、ユーザーに見つけられやすくなります。
  • 共有しやすいストーリー性
    スタッフのちょっとしたエピソードや季節の背景など、読んで楽しい内容を加えることで「友達にも教えたい」と思ってもらえる投稿になります。

また、実際に来店したユーザーが「役立つ情報が多い」と感じれば、その投稿を保存して後から読み返す可能性も高まるでしょう。ユーザーが求めているのは単なる写真だけでなく、「そこに行きたい」と思わせる付加情報かもしれないのです。ハッシュタグの使い方や投稿文の書き方は、店舗のブランディングを左右する重要なポイントなので、適宜更新しながら常に洗練させる工夫が求められます。


5-4. 定期的な更新でファンを維持

Instagram(インスタ)でフォロワーを増やすだけでなく、維持することも大切です。更新の間隔が大きく空きすぎると、「このお店はやっているのかな?」と疑念を抱かれてしまったり、タイムライン上で存在感が薄れてしまったりする可能性があります。週に1度でも良いので、コンスタントな更新を心掛けましょう。

  • 更新を習慣化する工夫
    例えば「毎週月曜に新メニューの写真をアップする」「週末にストーリーズで混雑状況を知らせる」など、ある程度のルーティーンを決めると運用が楽になります。
  • 事前に撮影してストックする
    忙しい時期は撮影や文章作成の時間が取りにくいので、余裕のあるタイミングで複数枚の写真をストックし、後から順次投稿する仕組みを作るのもおすすめです。
  • フォロワーと「次はいつ投稿が来るか」を共有する
    新メニューの告知やイベント情報が定期的に更新されると分かっていると、フォロワーはアカウントをチェックし続ける理由ができます。

こうした小さな積み重ねが結果的に「アクティブなアカウント」という印象を作り、リピーターや新規ファンを継続的に生み出す源となるのです。


5-5. お客さんとの丁寧なコミュニケーション

SNS運用では、フォロワー(ユーザー)との交流がとても重要です。Instagramの場合、投稿へのコメントやDM(ダイレクトメッセージ)を通じてユーザーと直接やり取りできます。飲食店であれば「予約や質問がDMで来る」「料理を褒めるコメントがつく」など、多くのコミュニケーションの機会があるでしょう。

  • コメントへの返信
    ユーザーがコメントをくれたら、感謝や簡単な返事をするだけでも好感度がアップします。コミュニケーションを大切にしているお店だと分かれば、リピーターになってもらえる可能性が高まります。
  • DMへの対応
    「予約したい」「メニューについて詳しく知りたい」という問い合わせがDMで届くことがあります。特にビジネスアカウントの場合、ユーザーは気軽にメッセージを送れるため、店舗側もスピーディな対応を心掛けましょう。
  • お客さんの投稿をリポスト・シェアする
    許可を得た上で、お客さんがアップしてくれた料理写真や店舗体験の投稿をストーリーズで紹介するなど、ユーザー発の情報を大切にする姿勢を見せると、他のユーザーも気軽に投稿してくれるようになるかもしれません。

このように、フォロワーとの双方向のコミュニケーションが深まると、単なる宣伝媒体以上の効果を得られます。口コミや友人紹介といった形で拡散が自然に広がり、ブランドロイヤルティが高いファンが育ちやすくなるのです。


5-6. インサイト機能を駆使してPDCAを回す

ビジネスアカウントのインサイト機能は、運用を「勘」や「感覚」だけでなくデータに基づいて改善できる強力なツールです。たとえば、以下のデータを定期的にチェックすると効果的でしょう。

  • インプレッション数・リーチ数
    投稿が何回表示され、何人に到達したのかを知る指標です。ハッシュタグの選定が適切かどうかを判断する材料にもなります。
  • エンゲージメント(いいね・コメント)
    投稿のクオリティや内容がユーザーに響いているかを判断できます。エンゲージメントが高い投稿の傾向を把握し、似たようなテイストや時間帯で再度投稿してみると良いでしょう。
  • フォロワーの属性(年齢・性別・居住地など)
    想定していたターゲットと実際のフォロワー層が合致しているかを確認できます。もし食い違いがあるなら、ハッシュタグや投稿内容を見直す必要があるかもしれません。

データを活用して「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)」のサイクルを回すことで、より効果的なInstagram運用を目指せます。実際、飲食店のアカウントでも「この投稿は男性フォロワーからの反応が良い」「ランチメニューの写真は夜よりも朝10時ごろに投稿すると閲覧数が増える」など、さまざまな発見があるはずです。継続的にインサイトを見ながら小さな改善を重ねることが、SNSマーケティングの成功の秘訣といえます。


5-7. 店舗内での告知・オフライン連動

インスタでのアカウント運用を成功させるためには、オンラインだけでなくオフラインでの告知活動も欠かせません。実際に店舗を訪れたお客さんがアカウントを見つけやすくし、その場でフォローや投稿を促進する仕組みを作るのが理想です。

  • 店内の目立つ場所にアカウント情報を掲示
    レジ横やテーブルに「Instagramアカウントはこちら」「QRコードで簡単フォロー」と書いたポップを置き、気軽にアクセスしてもらえるようにします。
  • フォトスポットの設置
    おしゃれな壁紙や小物、映えるカウンターなどを用意し、「ここで写真を撮って、#店舗名をつけて投稿しよう!」と誘導します。
  • キャンペーンやインセンティブ
    「フォロー画面提示でドリンク1杯サービス」「ハッシュタグをつけて投稿してくださった方にはクーポン進呈」など、ユーザーがインスタで発信する動機を作りましょう。
  • スタッフとの連携
    ホールスタッフにもアカウント運用の意義を共有し、接客時に「よろしければ当店のインスタもご覧ください」と一言案内すると効果的です。

オフライン施策を組み込むことで、店舗とSNSが相互に集客を高め合う形になります。店内での告知がきっかけとなりフォロワーが増え、フォロワーになったユーザーが後日インスタ投稿を見て再来店、さらにその投稿を見た友人や知人が新規来店…という好循環が期待できるのです。


6. ハッシュタグ活用とユーザー拡散の仕組みづくり

ハッシュタグ活用とユーザー拡散の仕組みづくり

6-1. ハッシュタグは集客の要

Instagram(インスタグラム)での集客を考えるうえで、ハッシュタグの存在は欠かせません。検索エンジンのように「#キーワード」で投稿を探すユーザーが多いため、投稿の発見性を高めるうえでも重要な要素です。特に飲食店の場合は、地名や料理ジャンル、特徴的なキーワードを絡めることで、興味のあるユーザーにダイレクトに見つけてもらえます。

  • 地名+業態のハッシュタグ
    例: #渋谷ランチ #新宿カフェ #大阪焼肉 など。旅行者や近隣に住むユーザーが検索しやすいです。
  • 料理やこだわり食材のハッシュタグ
    例: #パスタ #和牛ステーキ #自家焙煎コーヒー。投稿する料理ごとにタグを変えて試すことで、幅広い層にリーチできます。
  • 店舗オリジナルハッシュタグ
    自店の名前や、キャンペーン名をハッシュタグ化するのもおすすめです。ユーザーが投稿してくれた際にタグをつけてもらいやすくなり、UGCが蓄積されていきます。

ハッシュタグを複数設定する場合、人気のある汎用タグ(#カフェ #居酒屋 など)とニッチなタグ(#個室くずし肉割烹 #駅近穴場ランチ など)を組み合わせるのが効果的です。また、投稿文と関連性の薄いハッシュタグを大量につけるとスパム的な印象を与える恐れがあるので、テーマに即したタグ選定を心掛けましょう。


6-2. キャンペーンや特典を活用しUGCを促進

Instagramでの拡散力を最大限に高めるカギは、ユーザーが自発的にお店について投稿してくれる「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」を増やすことです。お客さんのリアルな口コミや写真は、ほかの見込み客にとって大きな信頼材料となります。そこで有効なのが、キャンペーンや特典を設けてUGC投稿を促進する方法です。

  • ハッシュタグキャンペーン
    「#店舗名+季節メニュー」といったタグを指定し、投稿してくれた方の中から抽選で割引クーポンやプレゼントを贈る企画を定期的に実施すると、多数のユーザーが参加してくれる可能性があります。
  • リポスト特典
    「当店のハッシュタグを付けて投稿していただいた方の写真を、ストーリーズやフィードで紹介させていただきます」というルールを設けると、喜んで参加してくれるユーザーも増えるでしょう。ただし、事前許可やプライバシーへの配慮を忘れずに。
  • インフルエンサー招待
    地元で人気のインフルエンサーやグルメアカウントを店舗に招待し、体験してもらうことで彼らのフォロワーに向けて自然な形で情報が広がります。無料招待に加えて、お店の魅力をしっかり伝えられるよう打ち合わせしておくと成功率が高まります。

こうしたキャンペーンによって、ユーザー自身が写真や感想をInstagramに上げてくれれば、お店のアカウントだけでは到達できない範囲にまで投稿が広がる可能性があります。特に新規オープンしたばかりの店舗や、新メニューを全国的に周知したいケースでは、SNS拡散力を活用したキャンペーン戦略が効果的です。


6-3. ストーリーズやリールで拡散を狙う

Instagramのフィード投稿だけでなく、「ストーリーズ」「リール」も拡散力を高める有効な機能です。どちらも動画を気軽に投稿できる点が特徴で、写真だけでは伝わりにくい“臨場感”や“動き”をアピールできます。

ストーリーズの活用

  • 24時間限定の情報発信
    「本日限定のおすすめメニュー」「今日の仕込み風景」といった内容を気軽にアップできます。ストーリーズはユーザーのタイムライン上部に表示されるため、フォロワーに気づいてもらいやすいメリットがあります。
  • アンケート機能や質問機能
    ユーザーとのコミュニケーションを活性化するために、アンケートや質問ボックスを使って直接「どのメニューが好き?」「こんなイベントは興味ある?」と問いかけるのも効果的です。

リールの活用

  • 短い動画でインパクトを与える
    料理の調理過程や、できたての湯気が立ち上る瞬間などを短い動画にまとめると、視覚的な訴求力が格段に高まります。
  • BGMやエフェクトで遊び心をプラス
    リールにはさまざまなBGMやエフェクトが用意されているので、お店の雰囲気に合った演出を施すと、より印象的に仕上がります。
  • 検索タブで拡散を狙える
    リールはInstagramの「検索タブ」に表示される可能性があり、フォロワー以外の目に留まりやすい点がフィード投稿とは異なる大きなメリットです。

ストーリーズやリールは、ユーザーにとっても気軽に閲覧・参加しやすい機能なため、「いいね」やコメントだけでは得られないエンゲージメントを獲得する機会が増えます。飲食店の魅力を手軽に動画で表現できるので、特に料理のライブ感や店内の雰囲気をダイレクトに伝えたい場合におすすめです。


6-4. フォロワーとのコミュニケーションを楽しめる仕掛け

フォロワーが増えれば増えるほど、コメントやDMを通じたコミュニケーションも活発になります。投稿をただ受け身で発信するだけではなく、ユーザーを巻き込む仕掛けを作ることで、さらに強固な関係性を築けるでしょう。

  • Q&Aコーナー
    ストーリーズや投稿で「質問はありませんか?」と投げかけ、寄せられた疑問に回答する企画を定期的に行うと、ユーザーから見ると親近感が高まります。
  • 投票機能やクイズ機能
    新メニュー開発時に「どの味が良いと思う?」といった投票を行ったり、店舗に関するクイズを出題したりして、参加型の企画を増やすのも一案です。
  • ユーザー同士のコミュニケーションを促す
    コメント欄で「これオススメ!」と盛り上がってくれるユーザーが増えるように、呼びかけを行ったり、ハッシュタグでコミュニティを形成したりすると、アカウント自体が“場”として機能します。

こうしたアクションを積極的に仕掛けることで、フォロワーが「このお店のインスタアカウントは楽しい」「一緒に作っている感じがする」と感じてくれます。飲食店の場合は実際に店舗に訪れた時の体験も結び付きやすいため、コミュニケーションを通じてファン化したユーザーが友人を連れて来店するなど、拡散の波及効果が期待できます。

7. 飲食店におけるInstagram運用の成功事例

飲食店のInstagram運用成功事例

7-1. 話題となった店舗の特徴

飲食店がInstagram(インスタ)を活用して集客に成功している事例は数多く存在します。特に「映える写真や動画」を積極的に発信しているお店は、SNS上で爆発的に拡散され、新規顧客を次々と獲得しているケースも珍しくありません。ここでは、実際に注目を集めた店舗に共通する特徴を見てみましょう。

  1. ビジュアルの徹底追求
    成功している飲食店アカウントでは、料理写真やリール動画のクオリティが非常に高いです。盛り付けの美しさはもちろん、照明や背景にもこだわり、「お店の世界観」を忠実に反映させています。写真一枚を見ただけで「ここに行ってみたい」と思わせる工夫が随所に盛り込まれているのが特徴です。
  2. ブランドイメージの一貫性
    投稿全体を俯瞰すると、色合いやトーン、ハッシュタグ選定まで統一感があり、「この店らしさ」が一目で伝わります。たとえば落ち着いた和モダンスタイルの割烹なら、投稿もシックなカラーを基調とし、余計な装飾を排除することで高級感を演出していることが多いです。
  3. 定期的な新メニュー・イベント発信
    飲食店は食材の旬や季節の行事に合わせて、新メニューやイベントが生まれやすい業態です。成功事例の店舗は、こうしたネタを逃さずリールやストーリーズで告知し、「今だけ」の特別感を演出することでフォロワーの来店意欲を高めています。
  4. ユーザー参加型の投稿が多い
    お客さんが撮影した写真やエピソードを積極的にリポストし、「みんなでアカウントを育てる」仕組みづくりが上手です。キャンペーンの一環で「#店舗名」といったオリジナルハッシュタグを設定し、多くのユーザーが同じタグを使って発信してくれると、知名度向上に拍車がかかります。

こうしたポイントに共通するのは、「Instagramが飲食店の集客における主戦場になっている」という認識を強く持ち、写真・動画、ハッシュタグ、ストーリーズなどの機能を最大限に活かしている点です。実店舗の魅力をSNS上でわかりやすく展開し、かつフォロワーとのコミュニケーションを丁寧に行うことで、着実にファンを増やしているといえます。

7-2. 成功事例から学ぶ一貫性とこだわり

具体的な成功事例を紐解いてみると、そこには「一貫性」と「こだわり」という2つのキーワードが浮かび上がります。各店舗それぞれのテイストやコンセプトは異なるものの、下記のような要素を共通して大切にしているのが特徴です。

  1. 投稿テーマの一貫性
    例えば、ある焼肉店が「高品質な肉をリーズナブルに提供する」ことをコンセプトにしている場合、アカウント全体でも「お得感」や「希少部位」「上質な肉」の魅力を繰り返し発信しています。たまに季節イベントをはさみつつも、根幹のテーマは変えないことで、フォロワーがそのお店に抱くイメージがブレにくくなるのです。
  2. プロフィールやハッシュタグに対するこだわり
    成功事例の多くは、プロフィール欄の文章選びからハッシュタグの付け方まで非常に緻密です。ハッシュタグをむやみに大量に並べるのではなく、「#焼肉 #東京焼肉 #特選和牛」など、ターゲットユーザーが検索しそうなキーワードを厳選して活用します。また、プロフィールの文言も細部まで計算されており、一目で営業時間や場所、店のウリを理解できるよう工夫しているケースが多いです。
  3. 写真や動画の撮影スタイルのこだわり
    食事をするユーザーにとって、料理の見た目は非常に重要です。成功事例の店舗では、専用の撮影ブースを用意したり、自然光が入る時間帯にまとめて写真を撮ったりして、映像のクオリティを高める努力を惜しみません。メニューごとに彩りのバランスを考えたり、店内の内装と合う食器を厳選したりするなど、細部へのこだわりがInstagramでの拡散力を高めています。
  4. 定期更新とコミュニケーションのこだわり
    成功する飲食店アカウントの多くは、定期的な更新を怠らず、コメントやDMでの対応が非常に丁寧です。フォロワーが増えるにつれて質問やメッセージも増えるため、専任スタッフを置くなど運用体制を整えているところもあります。コミュニケーションのレスポンスが良いと、ユーザーは「このお店は対応が早く親切」と好印象を抱き、リピーターになりやすくなるのです。

このように、Instagram運用で成功している飲食店は、単に映える写真を並べるだけでなく、自分たちのコンセプトを一貫して打ち出し、細部にまでこだわりをもって取り組んでいます。「フォロワーは店のファンであり、仲間でもある」という意識を持ちながら、オフラインの来店までスムーズにつなげている点が大きな特徴といえます。

7-3. その他の注目事例と学べるポイント

ここまで紹介した成功要因を踏まえつつ、他にもユニークな事例をいくつか挙げてみましょう。飲食店ごとに状況や客層は異なりますが、それぞれの事例から学べるポイントは多いはずです。

  1. 期間限定コラボメニューで話題を集めたカフェ
    有名スイーツブランドや地元の人気キャラクターと期間限定コラボを実施し、その様子を積極的に動画や写真で発信。ハッシュタグで「#コラボカフェ」「#限定スイーツ」などを使用した結果、普段カフェに興味のなかった層からもアクセスが増えたというケースがあります。
  2. ライブ感ある調理動画がバズった居酒屋
    リール機能を使い、炙り料理や鉄板焼きのライブ感を数十秒にまとめた動画が大ヒット。映像の迫力がSNSユーザーの興味を引き、予約が取りづらくなるほどの集客効果を得たとのこと。とくに炎や湯気などの視覚効果は拡散されやすい要素です。
  3. 地域密着イベントで地元ユーザーを取り込んだレストラン
    コミュニティや地域イベントの告知をストーリーズやハイライトで行い、「地元の情報発信源」という立ち位置を確立。地域SNSで拡散されたことで、「友人から紹介されて知った」という来店客が大幅に増え、常連客を着実に増やすことに成功しました。

これらの事例を総合すると、Instagramを使って集客を成功させるカギは「写真・動画の質」「店舗コンセプトの一貫性」「ユーザーとのコミュニケーション」に集約されると言えるでしょう。さらに、ハッシュタグやキャンペーン、コラボ企画を上手に利用しながら、オンラインとオフラインを結びつけるアイデアが盛り込まれている店舗は、継続的なファン獲得に長けています。あなたのお店の現状に合わせて、取り入れられるポイントをぜひ検討してみてください。


8. SNS運用が大変なときは?外部支援の活用を検討

8-1. SNS運用代行やコンサルのメリット

Instagram(インスタ)による集客効果が大きいとはいえ、実際の店舗経営と並行して運用を続けるのは簡単ではありません。日々の仕込みや接客、売上管理などに追われていると、撮影や投稿、ハッシュタグの選定、コメント返信などに十分なリソースを割けないことも多いでしょう。そのようなときに活用したいのが、SNS運用代行やコンサルティングサービスです。

  1. 専門家のノウハウを活用できる
    代行会社やコンサルタントは、SNSマーケティングに関する知識と実績を持っています。ターゲット設定からコンテンツ企画、写真撮影のテクニックに至るまでプロのノウハウを取り入れることで、短期間で成果を出せる可能性が高まります。
  2. 継続的な更新をプロに任せられる
    定期投稿やストーリーズの運用、コメントやDM対応などを外部に委託すれば、店舗スタッフは本業である飲食店運営に集中できるメリットがあります。特にアルゴリズムの変化やSNSトレンドをいち早くキャッチして対応するのは難易度が高いため、専門家に任せることでリスクを低減できます。
  3. コンテンツのクオリティアップ
    動画撮影や写真のレイアウト、コピーライティングなど、プロのクリエイターが入ると全体的に仕上がりの質が上がるケースが多いです。結果として、フォロワーからの反応やエンゲージメントが向上し、集客効率が高まります。

もちろん、外部支援には費用がかかるため、コスト対効果を計算したうえで導入を検討する必要があります。ただし、SNSからの売上増加やブランドイメージの向上が期待できるのであれば、初期投資として考える価値は大いにあるでしょう。「店舗のInstagram運用をより本格的に行いたいが、自分たちだけでは手が回らない」という場合は、一度相談してみるのも得策です。

8-2. イベント・展示会で情報収集

SNS運用代行やコンサルを検討する前に、まずは自分たちでマーケティングトレンドを学ぶため、イベントや展示会に足を運ぶのもおすすめです。飲食業界やレストラン向けの展示会では、最新のSNSマーケティング事例や集客ソリューションを紹介するブースが並び、気軽に情報交換ができます。

  • 飲食業界向けイベント例
    「外食産業向け商談会」「レストランマネジメントEXPO」など。ここではSNS運用に強い企業や、撮影機材のプロ、デザイナーなどと直接話ができる機会があります。
  • セミナーやワークショップ参加
    展示会に併設されたセミナーや、専門家が開催するワークショップに参加することで、Instagram運用の基本から応用まで体系的に学ぶことが可能です。
  • 他社事例の研究
    イベントのブースで配布される資料や、SNS運用成功例のパネル展示などを参考に、自店舗の戦略に転用できるヒントを見つけられることがあります。

展示会やイベントで得た知見をもとに「自社でできること」「プロに頼むべきこと」を切り分けると、無駄なコストをかけることなくスムーズにSNS運用を強化できるでしょう。また、その場でSNS運用代行やコンサルタントと出会う機会もあるため、情報収集と人脈づくりが同時に進められるのも大きなメリットです。


9. 飲食店のインスタグラム運用でよくある悩みと解決策

9-1. 投稿頻度やハッシュタグ選びに困る

多くの飲食店オーナーが最初に直面するのが、「どのくらいのペースで投稿すればいいのか」「ハッシュタグは何個つければいいのか」という疑問です。投稿頻度が少なすぎると存在感が薄れる反面、頻度が高過ぎるとユーザーが飽きたり、タイムラインを埋めてしまうリスクが生じます。

  • 基本は週1〜3回が目安
    週に1回程度の投稿をベースとして、イベントや新メニューのリリースがあるタイミングで週2〜3回に増やしてみるのがおすすめです。
  • ハッシュタグは10〜15個程度がバランス良い
    人気タグ+ニッチタグの組み合わせで、ターゲットユーザーが検索しそうなキーワードを中心に組み合わせましょう。あまり多すぎるとスパム扱いされる可能性もあるため注意が必要です。

9-2. フォロワー数が増えない・反応が薄い

「魅力的な写真を上げているはずなのに、なかなかフォロワーが増えない」という悩みもよく聞かれます。原因としては、写真の質やハッシュタグ選び以外にも以下の要因が考えられます。

  • 店舗コンセプトの明確さに欠ける
    投稿内容がバラバラで、ブランドイメージが伝わりにくいアカウントはユーザーを惹きつけにくいです。アカウントを訪れた瞬間に「どんなお店か」が分かるよう統一感を持たせる必要があります。
  • ターゲット層に響いていない
    ハッシュタグや投稿時間などをターゲットに合わせて再考すると、徐々に反応が上向くことがあります。若年層向けなら夜間に、ビジネスマン向けなら通勤時間帯に投稿を集中させるなど工夫を凝らしましょう。
  • コミュニケーション不足
    コメントへの返信やフォロワーとのやり取りが少ないと、ユーザーが「一方的に投稿しているだけ」と感じてしまう可能性があります。積極的にコメントを返すなど、双方向のコミュニケーションを大切にしてください。

9-3. 強いビジネス色が出過ぎる場合の対処

Instagramを活用した飲食店の集客では、お店側の意図があまりにも露骨に出すぎると、フォロワーが「広告っぽい」「押し売りされている」と感じて離れてしまう傾向があります。そこで、以下の工夫を試してみると効果的です。

  • ストーリーズやリールでさりげなく情報発信
    写真付きの投稿よりも軽いノリでコンテンツを発信でき、視聴者も気軽に視聴・反応できます。「普段着」のお店の姿を見せるイメージでアップしてみましょう。
  • ユーザー視点の投稿を増やす
    料理を紹介するだけでなく、「こんなシーンで楽しめる」「女子会やデートに最適」など、ユーザーが利用したいシーンを想起させる文章を添えると、ビジネス色を和らげつつ興味を引けます。
  • UGCをメインにする
    お客さんが撮った写真やレビューをリポストしたり、タグ付き投稿をストーリーズでシェアするなど、第三者視点の投稿を増やすことで「広告感」を薄めつつ、信頼性を高められます。

9-4. 投稿や撮影のクオリティを維持するコツ

連日、店舗の運営をこなしながらクオリティの高い写真や動画を撮り続けるのは大変です。撮影機材や編集ソフト、スタッフのスキルにも限界があります。以下のような対策を講じるのも一案です。

  • まとめ撮り・まとめ編集
    営業日の合間や比較的暇な時間帯にメニューを数点まとめて撮影し、投稿テキストだけ後から調整する方式にすると効率が上がります。
  • 簡易スタジオや撮影セットを用意
    店内の一角に撮影ブースを作り、照明や背景を整えるだけで、普段よりも完成度の高い写真が手軽に撮れます。
  • 専門家や外部クリエイターに頼る
    撮影や画像・動画編集をプロに委託するのも有効です。一定数の投稿クオリティを保ちたい場合、継続的に外注することで時間の節約とブランドイメージの維持が同時に実現できます。

こうした工夫をすることで、安定的に質の高い投稿ができれば、ユーザーからのエンゲージメントを得やすくなり、結果的にフォロワーの信頼感や店舗ブランディング向上に繋がるでしょう。


10. 飲食店をやるならInstagramの運用は必須です!

10-1. まずはアカウント開設と基本運用を固める

飲食店がInstagram(インスタ)で集客を始める際、最初にやるべきは「アカウントを開設し、ビジネスアカウントに切り替える」ことです。すでに個人用のInstagramを持っている方もいるかもしれませんが、ビジネスアカウントへ移行するとインサイト(分析)機能や広告配信など、店舗運営に欠かせない機能を利用できます。これらを使いこなすことで、フォロワーの行動データや写真・動画のエンゲージメントを数字で把握できるので、改善策を打ち立てやすくなるでしょう。

アカウント開設時のポイント

  • 店舗名や業態が一目で分かるユーザーネーム
    できるだけ分かりやすいユーザーネームにすることで、検索結果やハッシュタグ経由でも認知されやすくなります。
  • プロフィールに営業時間やアクセス情報を明記
    飲食店の場合、ユーザーが最も知りたい「いつ行けるのか」「どこにあるのか」をぱっと見で分かるようにしておくことが大切です。
  • ビジネスアカウントならではの連絡先設定
    電話予約やメッセージ問い合わせがスムーズにできるよう、電話番号やメールアドレスを登録しておくと、来店のハードルを下げられます。

アカウントを作ったら、まずは週に1回程度の投稿を目標に定期更新を始めてみてください。新メニューの紹介やお店の雰囲気を伝える写真、季節限定の料理動画などをストックしておくと、忙しいときにも安定してSNS運用を続けられます。どんなに良いコンテンツでも投稿回数が極端に少ないと、ユーザーのタイムラインに露出できず、飲食店としての存在感が薄れてしまいます。最低限の更新頻度を守りながら、徐々に投稿の質と量を高めていきましょう。

10-2. 写真・動画で魅せる飲食店ならではの強みを活かす

Instagramはビジュアル重視のSNSです。特に料理や店舗内観などを“魅せる”ことが得意な飲食店は、工夫次第で大きな拡散力を得られます。テキスト説明だけでは伝わりにくい「美味しさ」や「雰囲気」を、写真や動画でダイレクトに届けられるのが最大の強みです。

ビジュアルコンテンツのポイント

  1. 料理を撮るときはライティングを重視
    自然光が入る時間帯に撮影したり、店舗の照明を調整したりして、料理の鮮やかさを最大限引き立てる工夫をしましょう。暗い写真は美味しさが伝わりづらく、反応が薄くなりがちです。
  2. 動画なら“動き”や“ライブ感”を演出
    リールやストーリーズで、調理風景や湯気の立ち上る瞬間を短い動画にするだけでも、多くのユーザーの目に留まります。「どんなプロセスで料理が出来上がるのか」を見せると、ワクワク感を高められるでしょう。
  3. 店舗の個性を写真にも反映
    カウンター席の様子や内装のアクセント、スタッフの笑顔など、「ここにしかない」魅力を切り取って定期的に発信してみてください。食事以外の要素でも興味を引くことで、来店意欲を高められます。

また、「統一感のある投稿」を意識することも大切です。フィード全体を通してカラーや雰囲気が整っていると、ユーザーがプロフィールに訪れた瞬間に「このお店はおしゃれそう」「ブランディングがしっかりしている」と好印象を抱きやすくなります。写真のフィルターや編集のルール、トーンをある程度統一させると、自然とブランドイメージが確立され、フォロワーがあなたの飲食店を記憶しやすくなります。

10-3. やり切れない場合は外部サポートも検討

本業が忙しくなりすぎて、どうしてもInstagram運用に手が回らないという飲食店も少なくありません。店舗運営や仕入れ、スタッフ管理など、SNSに割けるリソースが限られている場合は、専門家や外部支援の利用を検討してみるのも一つの手です。

外部サポートを活用するメリット

  • 安定した投稿頻度とクオリティ
    写真撮影や原稿作成、ハッシュタグ選定などをプロに任せられれば、定期的かつ高品質なコンテンツを提供できます。
  • インサイト(分析)や広告運用のノウハウ
    ビジネスアカウントでの広告出稿や、フォロワー属性の分析など、専門知識が必要な領域を任せることで、より的確なアプローチが可能になります。
  • 新規企画やキャンペーンの発想支援
    飲食店とインスタならではのコラボ企画や、リール動画のシナリオづくりなどもアドバイスをもらえるため、思わぬ切り口で集客力を引き上げられることがあります。

ただし、外部サポートに丸投げするだけでは、本来の店舗らしさが失われるリスクもゼロではありません。自店のコンセプトや方針、料理の魅力を丁寧に共有しながら進めることで、SNSにおけるブランドイメージと実店舗の体験が乖離しないように心掛けてください。定期ミーティングやフィードバックの場を設けて、成果を確認しつつ調整する体制づくりが大切です。


インスタグラムを利用して、飲食店の集客で上位を目指すためには、アカウントの開設からビジネスアカウントへの切り替え、プロフィール設定、継続的な写真・動画投稿、ユーザーとのコミュニケーションなど、多方面の要素を着実に実行していく必要があります。飲食店ならではの強みである“ビジュアル”や“料理の魅力”を活かせば、SNSを通じた拡散力は非常に大きなものになります。

しかしながら、普段の店舗運営と並行してSNSを回し続けるには手間も時間もかかります。もし運用が難しくなったら、SNS運用代行やコンサルタントの力を借りるのも視野に入れると良いでしょう。まずは今回のまとめを参考に、小さな一歩から始めてみてください。季節やイベントに合わせたキャンペーンなど、アイデアを柔軟に取り入れながらPDCAを回していくと、着実にInstagramを活用した集客効果が高まっていくはずです。

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この記事を書いた人

鵜飼 あきひろのアバター 鵜飼 あきひろ 株式会社Grill 取締役/店舗経営・集客コンサルタント

2014年にオイシックス株式会社で海外事業を担当後、香港・中国現地法人の社長に就任。
2017年に起業した株式会社Emooveでは代表として事業を成長させ売却・EXIT。
現在は株式会社Grillの取締役COOとして複数の飲食店舗を経営する傍ら、現場目線で成果の出る集客支援に取り組んでいる。
豊富な実践経験と経営視点を活かし、小さなお店の“ファンづくり”をサポートするのが信条。

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