レストランがやるべき集客方法を徹底解説!すぐに効果の出るアイデアを厳選!

第1章. レストランの集客が難しいと言われる本当の理由

1-1. 他業態とは異なるレストランの顧客心理とコスト構造
レストランは同じ飲食店の中でも、「客単価」と「時間帯需要の変動」が大きいという特徴があります。カフェやファストフードと異なり、「ゆっくり食事を楽しむ」という顧客心理が前提のため、立地や店舗の雰囲気、接客サービスが集客の良し悪しに直結しやすいのです。また、席数と回転率に上限があるため、集客を増やしたいからといって単純に席を増やすことも難しく、スタッフの人件費や食材コストが高くなる傾向も見られます。
さらにレストランの場合は、ディナー中心の営業がメインだとランチタイムの売上をどう補うかが大きな課題となります。特にディナー客をターゲットにしている高級店や、コース料理が主体の店舗は、利用客が「特別な機会」にしか来店しないことも多く、新規顧客の獲得だけでなくリピーター化にも工夫が必要です。結果として、継続的な来店動機を生み出すことが難しくなり、他業態に比べて集客策のハードルが上がるのです。
1-2. 競合が多いのに「コンセプト」が曖昧
近年はレストラン業態でもSNS映えを意識したおしゃれな店舗が増え、差別化のポイントが模倣されやすいのが現状です。例えば「イタリアン」「ビストロ」「創作和食」など、ひとくちにレストランといってもさまざまなジャンルがあり、周辺地域で似たようなコンセプトのお店が多ければ、価格競争や一時的な割引クーポン合戦に陥ってしまうことも珍しくありません。
また、コンセプトが緩いまま「とりあえずメニューを増やす」といった施策を行うと、結局どのターゲット層にも刺さらず埋もれる結果になる可能性があります。狙った顧客層に確実に響くブランディングを行わないと、集客よりも経費のほうが先にかさんでしまい、売上が上がりにくい悪循環に陥るリスクが高まるでしょう。
第2章. まず押さえるべきレストラン集客の基本指針

2-1. 想定客層を具体的に描く「ペルソナ設定」
レストランの集客を伸ばすには、まず誰を顧客とするのかをはっきりと定義する必要があります。たとえば、ビジネスマンが多いオフィス街なら「平日のランチ需要」、ファミリー層が多い郊外なら「週末の家族利用」、観光地なら「外国人や旅行客の一見利用」など、地域や立地によって同じレストランでも優先度が変わってくるでしょう。
ペルソナ設定で大切なのは、年齢層や職業、1回あたりの利用予算、来店動機をできるだけ具体的に想像することです。何度も来てほしい顧客か、記念日利用を狙いたい顧客かによって、出すべき料理やメニュー構成、サービスの付け方が変わります。ここを曖昧にすると、「いろいろ手を打っているのに効果を感じられない」という事態に陥りがちです。
筆者の実践談:ダイニングレストランの方向転換
2-2. 顧客ロイヤルティを左右する“体験価値”とは

レストランの魅力は「料理の味」だけでなく、接客や空間演出、イベント感にも大きく左右されます。たとえば記念日に利用するカップルが多いお店なら、特別なプレートの演出や写真撮影サービスなど、「ここでしか得られない体験」を用意するだけで大きな付加価値になります。こうした独自の仕掛けがあると、SNSや口コミサイトでの拡散も起こりやすく、リピーターの育成にも効果的です。
特に最近は、スタッフとのコミュニケーションやライブ感が求められるケースも増えています。オープンキッチンで調理の様子を見せたり、シェフの料理説明を加えたりするだけで、「次もまた来店したい」という感想に繋がることがあります。結果的に、「料理の美味しさ+サービス+空間」の全体パッケージがリピーター獲得のカギとなるのです。
第3章. レストランでやるべきオンライン集客施策6選
レストランの集客を伸ばすには、店舗での接客や料理の品質だけでなく、オンライン上の露出を最適化することが欠かせません。ここでは、飲食店におすすめのオンライン施策を5つ紹介し、さらに独自情報として1つの手法を加えた合計6つの方法をまとめました。コストを抑えつつ、着実に顧客との接点を増やすために、ぜひ自店に合った手段を検討してみてください。
3-1. 公式ホームページ(HP)の運用
自店の世界観やこだわりをじっくり伝えたいなら、公式ホームページが最適です。SNSや予約サイトと比べてデザインやレイアウトを自由に工夫でき、メニュー写真や店舗コンセプト、シェフの経歴紹介などをまとめるのに向いています。さらに、HP自体がオンライン集客の拠点となるため、SNSやGoogleビジネスプロフィールに誘導先としてリンクを設置しておくと相乗効果が期待できるでしょう。
- SEO対策
- 適切なキーワードを選び、記事やメニューページを定期的に更新することで検索エンジンからの流入を狙う。
- 適切なキーワードを選び、記事やメニューページを定期的に更新することで検索エンジンからの流入を狙う。
- コンテンツ更新(リライト)
- 新メニュー追加や季節のイベント情報などを積極的に発信し、ユーザーに「常に最新情報が見られるHP」として認識してもらう。
- 新メニュー追加や季節のイベント情報などを積極的に発信し、ユーザーに「常に最新情報が見られるHP」として認識してもらう。

3-2. SNS運用

低コストで始められ、視覚的・拡散的にアピールできるのがSNSの強みです。
- Instagram・Facebook: 美しい料理写真や動画を通じてブランドイメージを高める。フォロワーの反応を見ながら投稿時間帯やテーマを絞ると効果的。
- X(旧Twitter): イベント告知やキャンペーン情報などを手短に拡散。リツイートにより話題が広がる可能性がある。
- LINE公式アカウント: 新メニューやクーポンを直接通知し、リピーターを育成。特に記念日や誕生日特典の配信に向いている。
SNSはコツコツと運用し、見込み客や既存客が日常的に目にする機会を増やすのがポイントです。短期で爆発的な集客を望むよりも、長期的にブランディングと告知を継続する姿勢が大切になります。

口コミ体験談:SNSの拡散効果
3-3. プレスリリースの配信
プレスリリースは、「期間限定メニュー」「イベント開催」「新店舗オープン」などのニュースバリューを外部に伝える絶好の機会です。メディアサイトやニュースサイトに取り上げられると、想定以上の新規顧客獲得につながることがあります。
- 配信内容には、「店舗のこだわり」「開業ストーリー」「メニュー開発の背景」などを盛り込み、読者の興味を引くように構成する。
- マスコミだけでなく、SNSユーザーにも響くよう、写真やインパクトのあるタイトルを意識する。
- 特に地元密着型メディアや地域ニュースと相性が良く、“地域で話題のレストラン”という認知を得やすい。
3-4. メールマガジン
すでに来店経験のある顧客に対しては、メールマガジンを活用してリピーター化を狙えます。SNSを日頃活用しない世代にも直接アプローチできる点が大きな利点です。
- ステップメール機能で登録後の自動配信を設定し、定期的に新商品情報やイベント案内を届ける。
- 配信リストを「頻繁に来店する層」「休眠客」などにセグメントし、それぞれに合った内容やクーポンを配布すると反応率が上がる。
- メールマガジンは開封率やリンククリック率の分析が可能。施策の効果検証にも活用できる。

3-5. MEO対策(ローカルSEO)
近年のレストラン集客で欠かせないのが、Googleマップ検索で上位に表示させるMEO対策です。
- Googleビジネスプロフィールを整備し、住所・電話番号・営業時間・メニュー写真などを詳細に登録する。
- 口コミへの返信を怠らず、ネガティブな内容にも丁寧に対応することで店舗の信頼感が高まる。
- 「駅名+レストラン」「エリア名+イタリアン」など地域名を含んだ検索で上位表示されると、飛び込み来店や「近場のお店を探している」新規客の取りこぼしを防げる。
Googleマップからの集客を強化したい方は、『【2025年最新】飲食店のMEO対策完全ガイド!Googleマップからの集客・売上を最大化する方法を大公開!』が大変参考になります。
3-6. オンライン予約システムの導入
近年、飲食店専用のオンライン予約システムを自社サイトやSNSと連携して運用するケースが増えています。
- ぐるなびや食べログなどのプラットフォームだけでなく、自社HPで直接予約を受け付ける仕組みを構築すると、手数料を抑えながら顧客情報を管理しやすくなります。
- 予約の空き状況をリアルタイムで可視化し、顧客が24時間いつでも予約できる点が強み。
- 大人数予約やコース選択のオプションを設定できれば、来店前に客単価を上げる施策(事前注文・事前決済)も検討可能。
予約システムによっては、メルマガやLINEアカウントと連動し、来店前後のフォローアップやリピート誘導を自動化できる機能もあります。こうした自社予約の強化は、長期的に見て大きなリターンを生み出すでしょう。
もっとオンライン施策に力を入れたい方は、飲食店のWeb集客法を網羅した『飲食店のWEB集客方法完全ガイド!効果的なマーケティング施策で店舗売上を増加させよう!』の記事も参考になります。
第4章. オフラインで効果があるレストランの集客施策6選

オンラインに比べてピンポイントなアプローチになるものの、現地の顧客層に直接働きかけることができるのがオフライン施策の強みです。ここでは、飲食店におすすめのオフライン集客方法を5つに独自情報を1つ加え、合計6種類を紹介します。オンライン集客と組み合わせることで、地域密着型のリピーター形成や特定ターゲットへの深いアプローチを実現できるでしょう。
4-1. チラシ配布
周辺エリアに住む人や働く人への認知拡大に有効なチラシは、手軽ながら即効性のある施策です。
- デザインの工夫
- お店の雰囲気や推しメニューがひと目でわかるように写真やキャッチコピーを大きめに配置する。
- お店の雰囲気や推しメニューがひと目でわかるように写真やキャッチコピーを大きめに配置する。
- クーポン・特典の付与
- チラシを見た人限定の割引や、オープン記念サービスなどを導入すると、初回集客が期待できる。
- チラシを見た人限定の割引や、オープン記念サービスなどを導入すると、初回集客が期待できる。
- オンラインとの連動
- SNSや公式サイトのQRコードを入れると、継続的なフォロー獲得や予約数アップにつながる。
- SNSや公式サイトのQRコードを入れると、継続的なフォロー獲得や予約数アップにつながる。
紙媒体による集客戦略を詳しく知りたい方は、『飲食店がチラシで集客するには?効果の出るデザインの作成方法と配布のコツを大公開!』の記事をご覧ください。
4-2. 看板・のぼりの設置
通行人の目に直接触れ、「こんなお店があるんだ」と気づいてもらうために不可欠なのが看板やのぼりです。
- 店名やジャンルをわかりやすく表示
- 「ランチ営業」「ディナーコースあり」など具体的な情報を掲示すると、利用を迷っている人の背中を押す。
- 「ランチ営業」「ディナーコースあり」など具体的な情報を掲示すると、利用を迷っている人の背中を押す。
- 黒板タイプのスタンド看板
- 日替わりメニューや期間限定商品をチョークで書き出せば、温かみのある演出と同時に新鮮な情報発信ができる。
- 日替わりメニューや期間限定商品をチョークで書き出せば、温かみのある演出と同時に新鮮な情報発信ができる。
- 壁面看板・袖看板
- 飲食店の多いエリアなら、「見つけにくい」「入り口がわからない」という機会ロスを避けるために高い位置に店舗名を掲示するのが効果的。
- 飲食店の多いエリアなら、「見つけにくい」「入り口がわからない」という機会ロスを避けるために高い位置に店舗名を掲示するのが効果的。

実際の声:大事な集客施策
4-3. ダイレクトメール送付
既存顧客やリピーターへの再来店促進を図るならダイレクトメール(DM)が役立ちます。
- 限定コースや優待券
- 「DM会員様限定コース」や「次回利用10%オフ」などの特典があると特別感が強まり、再来店率向上に寄与。
- 「DM会員様限定コース」や「次回利用10%オフ」などの特典があると特別感が強まり、再来店率向上に寄与。
- 親しみやすい文面
- お店のコンセプトを再確認しつつ、店長やスタッフからの手書きメッセージを添えると効果アップ。
- お店のコンセプトを再確認しつつ、店長やスタッフからの手書きメッセージを添えると効果アップ。
- サンクスカード
- 来店履歴が古い顧客に向けたお礼状を同封し、「またお会いできる日を楽しみにしています」という温かい言葉を添えるのも一案。
- 来店履歴が古い顧客に向けたお礼状を同封し、「またお会いできる日を楽しみにしています」という温かい言葉を添えるのも一案。
4-4. 無料イベントを開催
潜在顧客を呼び込み、既存顧客の満足度を高めるために、無料イベントは強力な動機づけになります。
- プレオープンの試食会
- 新メニューや新店舗を体験してもらう良い機会。実際に食べることで「また来たい」と思わせやすい。
- 新メニューや新店舗を体験してもらう良い機会。実際に食べることで「また来たい」と思わせやすい。
- 既存顧客向けの限定イベント
- 新メニューの先行試食や料理教室などに招待し、顧客同士のコミュニティを育てるとリピート率が高まる。
- 新メニューの先行試食や料理教室などに招待し、顧客同士のコミュニティを育てるとリピート率が高まる。
- 連絡先の獲得
- メールアドレスやLINE登録をイベントの参加条件にすると、その後の継続的なマーケティングに活用できる。
- メールアドレスやLINE登録をイベントの参加条件にすると、その後の継続的なマーケティングに活用できる。
店舗に人を呼び込む仕掛けを作りたい方は、『【集客アップ】飲食店の面白いイベント企画の考え方!具体的なアイデア集と成功事例を大公開!』もぜひご覧ください。
4-5. リピーターからの紹介や口コミ
常連客が満足していれば、口コミや友人知人の紹介で自然と宣伝してくれる可能性が高まります。
- 紹介キャンペーン
- リピーターが友人を連れて来店すると、双方に特典を付与する仕組みを用意すると広がりやすい。
- リピーターが友人を連れて来店すると、双方に特典を付与する仕組みを用意すると広がりやすい。
- 人を誘いやすい雰囲気作り
- グループ利用や貸切パーティーがしやすい環境やコースプランを準備し、「ここなら安心して知り合いを連れてこられる」と思ってもらう。
- グループ利用や貸切パーティーがしやすい環境やコースプランを準備し、「ここなら安心して知り合いを連れてこられる」と思ってもらう。
- 口コミノート
- 店内に手書きで自由に感想やおすすめメニューを記入してもらうノートを置き、それをスタッフがSNSで紹介するなど、オンラインとオフラインを連携させる工夫も面白い。
- 店内に手書きで自由に感想やおすすめメニューを記入してもらうノートを置き、それをスタッフがSNSで紹介するなど、オンラインとオフラインを連携させる工夫も面白い。
4-6. 地域コラボ企画
地元の商工会や周辺店舗とコラボイベントを行い、地域一丸となって集客を盛り上げる方法があります。
- スタンプラリー
- 複数の飲食店やショップと協力し、各店のスタンプを集めると特典がもらえる仕組みを作る。客同士の口コミが発生しやすい。
- 複数の飲食店やショップと協力し、各店のスタンプを集めると特典がもらえる仕組みを作る。客同士の口コミが発生しやすい。
- 地元企業・農家との連携
- 旬の食材を生産者から直接仕入れ、その農家さんと一緒に店頭販売や味わい方の説明会を実施すれば、限定メニューが話題になる。
- 旬の食材を生産者から直接仕入れ、その農家さんと一緒に店頭販売や味わい方の説明会を実施すれば、限定メニューが話題になる。
- 商工会イベントやフードフェスへの出店
- 周辺地域の祭りや特産市などの催しで屋台を出せば、日頃会えない層にもアプローチ可能。実店舗への誘導効果が期待できる。
- 周辺地域の祭りや特産市などの催しで屋台を出せば、日頃会えない層にもアプローチ可能。実店舗への誘導効果が期待できる。
地域内で知名度を高めると、リピーターの基盤形成はもちろん、遠方の客が「地域の名物店」として訪れるきっかけにもつながります。
筆者の体験談:フードフェスを上手く活用
第5章. レストラン集客の意外な落とし穴と対策方法
5-1. 割引キャンペーン頼みで価値が伝わらない
集客を増やしたいがために、「常に割引」というパターンに陥る飲食店は少なくありません。短期的には「お得だから行ってみよう」という理由で集客できるかもしれませんが、顧客が割引価格に慣れきってしまうと、通常価格での利用を敬遠しがちになります。結果的に、割引しないと客が来ない“値下げ依存”の悪循環から抜け出せなくなってしまうのです。
レストランに求められるのは、「美味しい食事+快適な体験」そのものの価値をしっかり伝えること。たとえば、料理の品質や産地、シェフの経歴などを強調したり、接客・雰囲気の良さを発信したりして「正規料金でも十分に満足する」という印象を持ってもらうことが不可欠です。特別キャンペーンを打つ場合も、誕生日や周年記念などの限定感を出すと、値崩れを防ぎながら反応率を高められます。
値引きに頼らない集客には、ブランディングの工夫が鍵になります。『飲食店がやるべきブランディングとは?成功事例から学ぶ店舗の差別化戦略を徹底解説!』も併せてご参考に。
体験談:SNSを活用したら…
5-2. 接客レベル・オペレーション不備がリピート率を下げる
レストランをリピートしてもらうには、スタッフの態度や接客マナーが大きなウェイトを占めます。特に、コース料理や記念日利用といった特別なシーンでは、お客様の期待値が高いだけに、少しの不備が悪い口コミに繋がりがちです。オーダーミスや料理の提供遅れはもちろん、会計や予約の管理などのオペレーションがスムーズにいかないと、“おいしい料理”の印象が薄れてしまいます。
こうした問題を防ぐには、スタッフ教育を定期的に行うだけでなく、「どのタイミングでお客様に声をかけるか」「料理を下げる際に次の提供の準備をするか」といった細かな業務フローを明確にしておくことが効果的です。多忙な時間帯ほど、“あらかじめ決めた流れ”に沿って動けるかどうかが、接客クオリティに直結します。また、お客様からのクレームや要望は定期的に共有し、早期改善につなげる仕組みを作ることも重要でしょう。
第6章. レストランの集客施策での実際の成功事例
6-1. 都心の高級レストランがテイクアウト導入で客層拡大
都心でディナーコースをメインにしている高級フレンチレストランC店は、コロナ禍を機にテイクアウトメニューを導入しました。従来、コース料理=店内でゆっくり楽しむもの、という固定概念がありましたが、彼らは「家で本格フレンチを味わいたい」という新たな顧客ニーズを想定。スープやメインディッシュを温め直しても美味しく食べられるように調理工程を微調整し、パッケージにもこだわったのです。
導入当初は「テイクアウトで高級感が伝わるのか?」という懸念もあったものの、実際はSNSや口コミを通じて話題が広がり、新規客の獲得につながりました。特に「コース料理をテイクアウトして自宅で記念日を祝いたい」という需要が大きく、新たな売上の柱となったのです。今ではテイクアウト利用を入り口にして、店舗へ初めて来店するお客様も増えています。
6-2. ファミリー向けレストランが誕生日会プランで客単価アップ
郊外型のファミリー向けレストランD店では、土日祝の来店客は多いものの、客単価が頭打ちという課題がありました。そこでオーナーは「誕生日会プラン」を導入し、ケーキやバースデープレートをセットにした特別メニューを開始。さらにスタッフが音楽演奏や写真撮影を行うなど、イベント感を演出する仕掛けを導入しました。
結果的に、「普段の外食にはあまり行けないけど、子どもの誕生日は特別だから」という顧客心理を捉え、客単価が上昇。口コミやSNS投稿を見て「うちもあそこで誕生会をしたい」と考える家族が増え、平日でも記念日予約が入るようになりました。特にファミリー層は「楽しそうな雰囲気」を重視するため、イベント要素がリピーターづくりに大きく貢献したのです。
6-3. 地方リゾートレストランが地産地消&SNSで観光客急増

観光地にあるリゾートレストランE店は、地元の漁港や農家から仕入れる地産地消メニューに力を入れています。素材の鮮度や生産者との関わりを店内ポップやSNS投稿で積極的に発信することで、旅行雑誌やインバウンド向けサイトにも取り上げられました。実際、「ここでしか味わえない食材を、オーシャンビューの絶景で楽しめる」という口コミが広まり、旅行客の利用が急増。
また、外国人向けに英語・中国語のメニューを用意し、写真付きでわかりやすく説明する工夫も奏功。来店客がSNSでシェアする機会が増え、海外観光客からの評価もアップしました。ローカル食材+観光資源という強みを掛け合わせて発信したのが成功の大きな要因といえます。
第7章. レストランの集客に関してよくある疑問
7-1. Q1:一等地でなくてもお客さんは来てくれる?
A: 立地が良いほど有利なのは確かですが、オンライン施策でカバーする方法は多々あります。SNSや予約サイトで魅力を発信し、“わざわざ行きたくなる”価値を打ち出せば、郊外や駅から離れた場所でも十分に集客可能です。
7-2. Q2:広告予算が少ない場合、何から始めればいい?
A: まずは無料・低コストで始められるSNSやGoogleマップの充実化がおすすめ。限定クーポンやキャンペーンを計画的に発信し、新規顧客とリピーターを段階的に増やす施策を打つと効果的です。
7-3. Q3:予約率を高めたいが、どのサイトに登録するべき?
A: 食べログやぐるなびなど主要サイトは基本ですが、業態や客単価に合う予約プラットフォームを選ぶことが大切。写真の充実や口コミ返信など「見栄えと信頼感」を高める工夫をすれば、複数サイトへの掲載でも予約率は上がります。
7-4. Q4:口コミ評価が低い場合、どう改善すればいい?
A: ネガティブなレビューには迅速かつ誠実に返信し、改善点を具体的に伝えましょう。高評価コメントにも丁寧に感謝を示すことで、運営側の姿勢が伝わり、今後の印象が変わります。改善施策をSNSで共有すると評価の挽回が期待できます。
7-5. Q5:リピーター向けにどんな特典をつけるべき?
A: 記念日や誕生日のサービス、次回来店時のワンドリンク無料など、特別感のある特典が有効です。LINE公式アカウントを使えば、継続的にクーポンやイベント情報を配信できるため、定期的な利用を促進しやすくなります。
7-6. Q6:SNSで“バズる”投稿を狙うコツは?
A: “映える”写真や動画はもちろん、ストーリー性が鍵。仕込み風景やシェフの想いなど、他店では見られない裏側を発信すると拡散されやすいです。ハッシュタグ選びや投稿タイミングを工夫し、フォロワーの共感を得るよう意識しましょう。
第8章. 今すぐ集客に取り組んで人気レストランを目指そう!
レストラン集客を成功させるには、まずターゲットを絞り込み、体験価値を高めることが大切です。SNSや予約サイト、Googleマップの最適化といったオンライン施策に加え、地域イベント出店やプレスリリース活用など積極的なオフライン施策も組み合わせると効果が高まります。リピーターをつかむには、割引ではなく“特別感”で価値を伝え、オペレーションと接客の質を安定的に向上させる必要があります。また、補助金や助成金を活用しながら、テイクアウトや新業態への挑戦など柔軟な発想で変化に対応することも重要です。明日からできる施策を一つずつ試し、データをもとに検証と改善を繰り返し、自店らしさを活かしたブランドを確立していきましょう。